2015年4月11日に開催される将棋電王戦FINAL第5局、▲阿久津主税八段VS△「電王」AWAKEのPVが反響を呼んでいて、多くの棋士の方も言及しています。その素晴らしさとともに、棋士になるときに通ってきた道を改めて思い起こさせるようなPV。
「将棋を指し続け、そして死ぬ」
「街の将棋道場で天才と呼ばれ、10歳そこそこで勇んで人生を決めてしまいこの場所に集う」
「でもみんなで棋士になれないって知ってた」
「(奨励会を)退会をしたときは、何をしたらいいのかわからなくて」
奨励会あるある
とあるプロ棋士だと言われているツイッターアカウント・itumonさんは以下のように言及。
前にも書いた事と思いますが、普通奨励会試験って大会とかでよく見る、顔見知りばっかりだったりするものなんですが、とある関東奨励会試験で、猛烈に強い謎の男がいる!ってなって
「あの強い奴と俺を当ててください!」
と幹事に直訴したのが来週電王戦を戦う少年時代の阿久津主税八段
— itumon (@itumon) 2015, 4月 4
ああ・・・やっぱりスポーツの世界でもトップレベルは小中学校時代からお互いを知っているといいますが、将棋界でもやっぱり顔見知りなんですね。
阿久津主税八段、そんな熱い少年だったんですね。それで・・・
ちなみにその猛烈に強い謎の男は、今の橋本崇載八段
元々住まれていた地域の関係で東京近郊の大会には出場されておられなかったので知られていなかった。という話です
幹事は今の鈴木大介八段
皆さんそれぞれがらしくてかっこいい。という英雄故事
— itumon (@itumon) 2015, 4月 4
ハッシー!!itumonさんは奨励会の厳しさを以下のように述べています。
AWAKEの開発者、巨瀬さんは平成14年度奨励会入会組だったはず。
平成14年度奨励会入会者16名
1名四段昇段。(阿部健治郎現五段)
15名退会。
— itumon (@itumon) 2015, 4月 9
全国から天才たちが集まってきて、それで16人に1人・・・。
すべてを引き換えにしてもいい
もうひとつ、ぜひご紹介したいツイートがありました。「詰将棋指し」こと浦野真彦八段のツイートです。
町の道場で天才と呼ばれたことなどない。それでも多くの棋士と同じように、勇んで人生を決めてしまった。ルールを知ってから一ヵ月。10局も指していないのに「将棋のプロになる」と母に宣言した。一生将棋を指し続けることができるなら。ただそれだけだった。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 4月 10
ええええ!!!ルールを知って1ヶ月、10局も指していない時に・・・。それほどまでに将棋は魅力的なのでしょうか。
浦野八段といえば、「○手詰ハンドブック」シリーズの詰将棋の作家として有名。
私は浦野八段が「握り詰め」をしているのを見たことがあります。「握り詰め」は、駒袋に入れられた玉を除く将棋の駒を、見えない状態で適当に手で握って何枚か選び、その駒たちで即興で詰将棋を作るというもの。
私が見たVTRでは、ある芸能人の方が10数枚の駒を握って、その駒を見た浦野八段がものの数分であっという間に30数手詰めの詰将棋を完成させていました。
これはさすがに、おそらく他の棋士にもできない、浦野八段だけの特殊能力なのだと思います。10局も指していない子供の頃から、このような才能が自分に眠っていることに気付いていたのでしょうか。
浦野八段は、続けて以下のようにもツイート。
今考えてみても当時のことは不思議としかいいようがない。なぜそれほど将棋に引きつけられたのか。小学4年生に、すべてを引き替えにしてもいい、と思わせる将棋の魅力とはなんだったのか。電王戦第5局のPVを見てそんなことを考えてしまった。http://t.co/8twPR4CL6s
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 4月 10
「すべてを引き替えにしてもいい」。すごい言葉です。それほどまでなのでしょうね、将棋の魅力というのは。そして実際に棋士になるというのは。
オチ
しかし、浦野八段は直後に以下のようにツイート。
そういえば結婚を決めた時は5回ほど会っただけだった。まとめると、単なるお調子者だったか。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 4月 10
詰将棋のような、意外性のある一手が飛んできました!
コメント
浦野先生は洒脱でいいですよね。またニコ生で元気なお姿を拝見したいです。
コメントありがとうございます。
「酒税」・・・お酒の税金がかな?とおもったら洒脱。そうですね、たまにはハンドブックを宣伝して欲しいです。