塚田泰明九段と、その娘で2014年10月にプロとなった塚田恵梨花女流2級が夢の共演です。
2015年10月15日の第28期竜王戦7番勝負第1局初日で、ニコニコ生放送の解説・聞き手として出演されました。
ニコ生見ていただけてますか(*゚v゚*)
ただいま休憩中です
師匠と pic.twitter.com/HtuFT5x6P6
— 塚田恵梨花 (@erika_hana_) 2015, 10月 15
この親子共演は、父・塚田九段が希望して実現したものだということです。
塚田家は、高群佐知子女流三段(塚田九段の妻で塚田女流の母)も含めた将棋一家。そんな将棋一家の父(50歳)と娘(17歳)は、仲がとても良くて本当に微笑ましかったです。
【将棋】第28期竜王戦 七番勝負 第1局初日 糸谷哲郎竜王 vs 渡辺明棋王
はっきり言ってこの記事を読むより上記リンクからタイムシフトでご覧になったほうがいいです。
以上ありがとうございました。
しかし念のため、この記事では私なりに面白かった場面をいくつかご紹介します。
えりぽん
まず最初に書いておきますが、塚田恵梨花女流2級の愛称は「えりぽん」に決定しました。これはニコ生のアンケート機能によって82%の支持を集めて承認されたものです。
塚田九段が「つかぽん」と呼ばれていることが由来です。他には「娘ぽん」「えりりん2号」などもコメントに流れましたが、いずれも投票対象にはなりませんでした。「えりぽん」は信任投票にかけられ、前述のとおり82%という高い支持を集めました。
また、2人あわせて「両ぽん」と呼ぶことに、事実上なったようです。
したがってこの記事では以下、塚田九段と区別するために、塚田女流のことを「えりぽん」と表記します。また二人のことを「両ぽん」と表記します。
オープニング
えりぽんはニコ生聞き手初登場でした。定刻となり対局が開始されたところで、すぐにえりぽんの第一声。
えりぽん「ただいま、対局場の様子が映しだされていますが・・・えっ?」
両ぽんは「ちがう?」「あれ?」「こそこそ」と小声で会話。第一声のタイミングを間違えたようです。初手を待ってから入りたかったのか。えりぽんは小声で「え・・・これ言えばいいんでしたっけ?」とか確認していました。全部視聴者に聞こえていました。そうこうしているうちに挑戦者の渡辺明棋王が初手を着手。
塚田九段「そうでしたね。初手は▲7六歩でしたね」
娘をフォローする父。なかなかよいオープニングです。
今日は師匠と呼びます
続いて自己紹介。
えりぽん「聞き手は私、塚田恵梨花です。解説は塚田泰明九段です」
両ぽん「よろしくお願いします」
塚田九段「緊張しますね」
えりぽん「緊張しますね」
両ぽん「あははは」
塚田九段「まあ、楽しくやりましょう」
えりぽん「はい。早速なんですが、ご存じの方も多いと思いますが、塚田九段は私の父であり、師匠でもあります。なので本日は、師匠と呼ばせていただきます」
塚田九段「あ、そうですか」
えりぽん「あらためましてよろしくお願いします」
塚田九段「初めて言われました」
えりぽん「えっ」
17歳の娘にこんなん言われるのはどういう気分なんでしょうか。素直な17歳だなあと思いました。
共演の理由
実は今回の両ぽん共演は、塚田九段の希望で実現したとのこと。解説の仕事を受ける時に、普段は聞き手の希望は言わないらしいのですが、今回は「娘でいかがでしょうか?」と伺いを立ててたようです。
塚田九段は娘の聞き手について「1回目は、できないと思ったんで。今回やったのは、他の先生方の時に上手にできるようになってほしいから。そのために今日やっている」と、17歳の娘を心配する気持ちを見せました。
ちなみに2回目はあるのか。
塚田九段「親子でやるなら1回だけはやろうと。2回目はやらないよと」
えりぽん「やらないのかな?」(寂しそうに)
塚田九段「やらないつもりなんですけどね。・・・やったほうがいい?」(嬉しそうに運営に尋ねる)
とりあえず1回やって、好評だったら2回目以降もあるようです。
パパ
メールで「家ではお互いを何と呼び合っていますか?」という質問が。
えりぽん「私は『お父さん』ですね」
塚田九段「お父さんって言われたことない」
えりぽん「あはは(笑)」
塚田九段「私は名前で呼んでます」
えりぽん「(笑)」
塚田九段「(お父さんは)違うでしょ。ちゃんと答えなさい」
えりぽん「家ではパパって呼んでますね(笑)。恥ずかしいじゃないですか」
「ちゃんと答えなさい」という父。恥ずかしながらも答える娘。そんな様子を映す将棋放送の画面。
将棋の話題も家族の話題に
メールで「子供に将棋を教える時のコツはありますか?」という質問が。
塚田九段「将棋を楽しいなと思ってもらえれば、ほっといてもやりますから」
えりぽん「そうですね。私もほっておかれたので(笑)。でもそのほうがよかったと思います」
たびたび当事者同士の実体験が出てくるのが面白い。
結婚するなら郷田真隆王将?
えりぽんの結婚に関するメール質問は、この日3回もありました。そのうち1つは塚田九段宛で「娘が将棋棋士と結婚したらどう思いますか?」というものでした。娘の結婚相手に関する質問を、娘に読まれた塚田九段。
塚田九段「安心は安心ですけどね。知っている棋士だったら」
えりぽん「逆に知りすぎているのが」
塚田九段「それもあるし、できれば自分より実績がある人がいいですね」
えりぽん「と言いますと?」
塚田九段「まあA級7期。タイトル1期」
えりりん「あはは」
塚田九段「というと、(候補者が)減るんですよ。なかなかいないってことに気づいたんですよ」
えりぽん「自分の実績より上の棋士の方ならいいと?」
塚田九段「少ないんですよね」
現在独身で、塚田九段の実績を上回る棋士といえば・・・?
塚田九段「・・・郷田さんぐらいしかいないんですよ。本当に。おそらく」
えりぽん「あはは(笑)」
塚田九段「でも実際、例えばね、途中経過知らなくても、『結婚したいんですけど』と言われたら断れないんじゃないですか。なかなか。よっぽどだったらだめだけど。実績がどうだろうと、(娘が)選んだんだから。」
えりぽん「心広く?」
塚田九段「うーんそうなると思いますけど、わからないです。経験がないので、その時考えます」
郷田真隆王将は44歳独身。まさかね・・・。
塚田九段は「プロ棋士だと比べちゃうので、関係ない世界の人のほうが楽ですかね」とも答えていましたので、むしろプロ棋士じゃないほうがチャンスがあるかもしれません。
微笑ましい
おやつタイムにケーキを食べる塚田九段を見たえりぽん。珍しかったようで。
えりぽん「普段なかなかケーキ食べないですか?」
塚田九段「食べないでしょ?」
知ってるくせに、と言いたげな塚田九段。こういう何気ないところに親子の関係が見れて微笑ましいです。
実際に、この日の両ぽんの様子を見た視聴者から「二人のように、娘と父が仲良くなるにはどうすればいい?」といったメール質問が複数ありました。
父と娘と妻
この日のメール質問、異常に多かったんですよ。控えめに言っても普段の3倍はあったと思います。親子に関する質問がやっぱり多い。
質問「娘が生まれた時はどんな気持ちだった?」
塚田九段「まあ、嬉しかったのは嬉しかったのかね。えへへへ」
質問「印象に残っている父親の姿は?」
えりぽん「小学生ぐらいの時に見た初めての対局姿」
高群女流も以前テレビ番組で「塚田九段の対局姿が素敵」と発言されたことがありました。母と娘は似るということでしょうか。逆の質問もありました。
質問「奥さんの高群佐知子女流三段は、塚田九段の対局姿が素敵だとおっしゃっていましたが、塚田九段は奥様のどんなところが素敵でしょうか?」
塚田九段「そうですね・・・あのー。なんていうのかな」
えりぽん「素敵なところ」
塚田九段「(妻が中継を)観ていると思うんで、ちょっとこうね・・・」
えりぽん「素直に!」
塚田九段「なんていうんですかね。言葉を選ばないといけないんですよねこういう時は。えー、あんまり神経質じゃないところがよかったです。褒めてますか? 大丈夫ですか? (コメントを見て)・・・おおらか!そうです、おおらか」
えりぽん「優しいところとか?」
塚田九段「優しいところもあるんですけど。神経質なのは私苦手なんです。細かすぎちゃう人は苦手なので。そこですかね。次行きましょう」
奥さんとの話になると照れる塚田九段。「素直に!」と攻めるえりぽん。
ちなみに、塚田九段と高群女流といえば「南の島事件」ですが、その現場に娘を連れて行ったことはないそうです。
結婚前、二人で極秘に沖縄旅行に行ったが台風で帰れなくなり、テレビ収録の仕事を二人ともキャンセルした。二人は別々に連絡したものの交際が発覚した。このエピソードは、「南の島事件」と言われている。
南の島事件の現場は沖縄県の久米島。えりぽんは沖縄本島には何度も連れて行ってもらったことはあるとのこと。塚田九段、なぜ現場へ娘を連れて行かない?
師匠と弟子
両ぽんは師匠と弟子の関係でもあります。
質問「娘を親として見た時と、師匠として見た時では違いがありますか? 『親子で師弟』のいいことは?」
塚田九段「(娘と弟子との違いは)ないですね。『ここからは師匠でここからは親』ということはないので。例えば『今からは師匠として話をする』って言っても聞かないでしょ」
えりぽん「ははは」(同意)
塚田九段「(親子で師弟の関係が)いいところは、よく理解している点。悪いところは、師匠は怖い存在の方がいいと思っているけど、そういうのはないでしょ?」
えりぽん「怖くないですね」
塚田九段「悪いところですよね」
優しい父親なんだろうなと。想像に難くないです。
また、えりぽんは父親の攻め将棋の棋風に似ているとのこと。母はどちらかと言うと受け将棋。「やっぱり師匠に似た」のではないかということでした。
とぼける親子
最も微笑ましい場面をご紹介します。やばいです。これは文章にしても伝わらないため、タイムシフト視聴推奨です。1時間36分付近からです。
質問「お二人がもらったプレゼントに関するエピソードを教えてください」
塚田九段「最近プレゼントもらったっけ?」
えりぽん「あげたね」
塚田九段「ハンカチもらったかな」
絶対もらったの覚えているのに、とぼける塚田九段がいい。一方、娘も。
塚田九段「最近そういえば、買いましたね」
えりぽん「そういえば、私、腕時計を買ってもらいました。師匠に」(めっちゃ嬉しそうな顔)
塚田九段「えー」(照れくさそう)
えりぽん「誕生日プレゼントに。今もしてるけど」
今もしてる!!左腕には時計。それを恥ずかしそうに抑えるえりぽん。
塚田九段「(時計は)迷って迷って」
えりぽん「やっと買ってもらいました」
この時計は、対局の時にも使っているそうです。視聴者に時計をみせてあげるように促す塚田九段。恥ずかしがるえりぽん。
しかしやがて腕から時計を外して。
えりぽん「こういうのを買ってもらいました」(嬉しそう)
いやー何の番組なのかこれ。想像以上の仲良しぶりでした。
漢字が読めない娘
えりぽんはまだ17歳ということで、少々漢字が苦手なようです。メール質問などで、娘が読めない漢字を父が読んであげることも多数ありました。
そんなえりぽん、エンディングでは師匠への感謝の言葉。
えりぽん「本日は、ご覧いただきありがとうございました。師匠も、私もまだ未熟ですが」
塚田九段「わたっ? 師匠、未熟でした? あははははは。いや、未熟かもしれませんけど」
えりぽん「(笑)私、いや私が未熟でしたが、フォローしていただきありがとうございます」
前述のとおり、好評であれば再び親子共演もあるようです。
この両ぽん、本当に仲が良くて、イチャイチャしてんじゃないかと思えてくるくらいです。
まだまだご紹介しきれない名場面はありましたが、長くなったのでこれぐらいで終わりにします。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございました。
コメント
仕事で見れなかったんですけど、すごい笑いました!これはタイムシフト必見ですね(^^)いつもありがとうございます。
神回でしたねー(タイムシフト視聴中)(*´▽`*)
芸能界は別にして、こういうのは、なかなか他の世界では少ないような気がするのでね。
えりぽんが、もっと強くなって、親子解説が楽しみですね。
見る将棋ファン様:
コメントありがとうございます。
これはタイムシフトがあるので必見ですよ。文章にしづらいですが何気ない会話がとてもいいんです。
こーじ様:
コメントありがとうございます。
まさに神回。そうですね。まあ一般社会だと現代ではなかなか親子で同じ会社とかいずらいですしね。実力の社会でこうやってこの親子が共演されるというのは素晴らしいです。えりぽんまだ17歳なのでこれから伸びるかと思います。
皆様コメントありがとうございます。
とても微笑ましい瞬間を選んで
うまく文字におこしていますね
読んでいて自然に笑顔になります
ありがとうございます
コメントありがとうございます。
楽しんでいただけましたようでよかったです。
親子の力が素晴らしい回だったので、少しでも記憶に残るようにできたらよいと思っていました。歴史的な回でした。
他にもいい場面いくつもありました。親子に感謝です。コメントありがとうございます。