子供を持つ親にとっては、自分の子供を将来、東京大学に入れたいという人もいるかもしれません。
東京大学の学生がオススメする勉強法は何なのか。
2015年7月2日のフジテレビ系「バイキング」では、子供を持つ母親のタレントたちが、現地東京大学赤門前で東大生にインタビューをしたVTRが放送されていましたのでご紹介します。
ポケットモンスター理論
赤門前のインタビューでは、東大生らがオススメ勉強法について答えていました。
ベットでリラックスしながら勉強する、知らない英単語を組み合わせて文章を作って覚える、河原でストレスなく勉強する、卓球の壁打ちのリズムに合わせて記憶するといったユニークな勉強法が次々に語られる中、一人の学生が以下のように答えました。
子供の頃にハマって、今もハマっていることではあるんですけども、ポケットモンスターシリーズのゲームはずっと続けております。
むむむ、これは?
論理性を鍛える
しかし、次の言葉を聞くと納得せざるをえないのです。
結果としては、ゲームが、その勝負の仕組みがターン制で、将棋とかチェスに似ている部分があるので、そのゲームをすることで、私自身の論理性が鍛えられて、この大学(東大)に入るのにも有利になったのかなという面もあります。
おおお!!
なるほど、ポケモン、将棋、チェスには論理性を鍛える効果があると。なおターン制とは自分→相手→自分→相手などというように順番に行動するシステムのことで、将棋やチェスは当てはまります。
ポケモンも一定のルール下で行動を繰り返すという意味ではターン制なのでしょうか(私はポケモンはよく知らないですが、あの学生が言うのであれば少なくともターン制の要素はあるのだと思います)。
これらのゲームには相手の行動を予測して自分の行動を決定するという要素もあります。
(この学生のVTRが流れている最中、スタジオの出演者の中には大声で笑う人もいました。取材をしておいて失礼な話だと思いました。多くの学生のVTRが流れましたが、このポケモンの学生が最も真剣な顔で答えていました)
中村太地六段の授業
この話で思い出されるのは、6月26日放送のNHK「ニュース シブ5時」の特集「考える力で人工知能に挑め」。
特集では、中村太地六段が大学で講師となり、将棋を使って授業をしている様子が紹介されました。
学生に将棋をさせて、「なぜその手を選んだか」という根拠を学生自身に説明させることで考える力を養うという。これによって、人工知能にはない人間の能力を向上させることができるのだそうです。
学生の一人は授業を通して日頃の行動に変化が現れたそうで、先を見据えて考えたりダメな理由を考えることにより、「自分がどう考えるのか」がわかるようになったと話していました。
授業の意義
この授業の考案者である首都大学東京の木村草太准教授は「人間の考え、思考、決断は他の選択肢もあり得た中で一手を選ぶ。人工知能がする計算とはちょっとちがう、選択を自分でして人に伝える作業。これをぜひ身につけて欲しい」と授業の目的を説明。
中村六段は「良い選択をするためには、現状をしっかり把握し、理想を描き、具体的な行動を考えていくが、それは将棋の指し手を決めるプロセスと全く一緒」と意義を話していました。
前の話の「ポケモン」でいうと、「指し手」はコマンドの入力にあたるのだと思いますが、なんとなく類似性はありそうです。
研究成果に期待
将棋の棋士の中には、バックギャモンの世界トッププレイヤーや、マジック・ザ・ギャザリングやチェスの国内トッププレイヤーもいますし、棋士同士のモノポリーでは感想戦まで行われると聞いたことがあります。
上記のような思考が身についているからこそ、どの分野でもトップに近づけるのかもしれません。
将棋とこれらのゲーム、それからポケットモンスターがどれだけ、論理的思考をする上で類似性があるかわかりません。
ただ、木村准教授と中村六段の授業の成果を分析し、では将棋ではなくてバックギャモンやマジック・ザ・ギャザリングでも成果は得られるのか、ポケモンならどうなのかと、広げていくことは価値がありそうです。
その結果、あの学生のポケモン理論が証明されるかもしれません。(彼自身が証明しているともいえるかも)
おまけ
なお、東大生のオススメ勉強法1位は「リビングで勉強する」ことらしいです。1人で勉強するより人に見られる方がいいんだとか。また、東大生の結婚相手の条件1位は「頭がいい人」、東大生で損したこと1位は「なんでもできると思われる」、得したこと1位は「刺激的な人たちに出会える」とのこと。
「得したこと」というテーマでも先ほどのポケモン理論の学生は取材を受けていました。彼が得したと感じたことは。
やはり色々な科目を学ぶことができる。特にいろいろな分野の第一人者と言われるような人から学ぶことができるというのが、得した点としては大きいかなと思います。個人的にはそのように考えております。
真っ当なお答え。合コンでモテるとかじゃなくて良かったです。
コメント
「好きなこと」じゃないと「続かない」
ず〜っとやってられれば、誰だってソレなりの成果は上げられるってだけの話だよwww
コメントありがとうございます。
そうですね、どんなゲームや遊びにしても、そこに論理性を発見し、現実を知り、理想を描き、それを達成するための手段を考えることが良いと思うのですが、このゲームや遊びが好きだったらなおさらよいと思います。コメントありがとうございます。