故・村山聖九段を描いた大崎善生さん作のノンフィクション小説「聖の青春」(2000年)が映画化されるようです。
2015年6月20日に角川文庫化され発売されましたが、その際、KADOKAWA代表取締役専務の井上伸一郎氏が以下のようにツイートしています。
大崎善生著「聖の青春」幼い頃から腎ネフローゼを患った村山聖少年は病床で将棋と出会い、名人になることを夢に人生を駆け抜けてゆきます。森信雄との師弟愛、羽生善治ら同世代の天才たちとの死闘、そして友情。29歳でこの世を去った棋界の怪童の人生を描いた大崎さん渾身の一冊です。続>
— 井上伸一郎 (@HP0128) 2015, 6月 19
「聖の青春」生きることの意味を正面から問いかける素晴らしい本でした。聖の少年時代や、亡くなる直前の描写など、号泣しながら読み通しました。大崎さん、まさに熱筆と言っていい作品です。映画化決定。
— 井上伸一郎 (@HP0128) 2015, 6月 19
中継記者の銀杏さんも、上記ツイートをリツートした上追加情報を掲載しています。電子書籍ストア「BOOK☆WALKER」のサイトに「映画化も決定した」と書かれています。
大崎善生の魂揺さぶるノンフィクション『聖(さとし)の青春』が映画化&角川文庫化! | BOOK☆WALKER
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— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 6月 20
2015/12/6追記:
本記事中で、キャスト不明と書いてある件ですが、一部キャストについてKADOKAWAの角川歴彦会長から発言がありました。詳しくはこちらの記事をご覧ください。
映画「聖の青春」、村山聖役に松山ケンイチさん。中原誠十六世名人、豊川孝弘七段、山口恵梨子女流も出演?
村山聖九段とは
私(管理人)は、将棋ファン歴が浅くて、村山九段のことはあまり知りませんでしたが、約2ヶ月前の4月21日放送の日本テレビ系「解決!ナイナイアンサー」で、村山九段の特集がありました。
番組では、ドラマ仕立てで村山九段の生涯が紹介されていました。一部抜粋します。
聖さんは3歳のころから頻繁に熱を出す。トミコさんはそのたびに聖さんを近所のかかりつけの病院に連れて行くが、その病院では精密検査ができず、ただの風邪だと診断され続けてきた。
しかし一度偶然総合病院に連れて行ったところ、「ネフローゼ症候群」だとわかる。
その後、聖さんは病室で、父親に与えてもらった将棋を覚え、のめり込む。13歳のとき、聖さんは両親の反対を押し切って奨励会に入会。森信雄五段(当時)に弟子入りする。
聖さんはやがて膀胱がんも発症。28歳で手術を受けて、膀胱を摘出し、子どもを作るという夢を失う。しかしもう一つの夢、名人を目指して将棋を指しづける。
その後、NHK杯決勝で羽生善治四冠に敗れ、その5ヶ月後の1998年8月8日に死去。
キャスト、監督、公開時期などは全く不明
現在(6月20日)のところ、キャストや公開時期などの情報はなく、不明となっています。(どこかで公開されているのか?されていたら教えて下さい)
ちなみに以前、TBSでドラマ化されたことがあるようで、その時は村山聖九段を藤原竜也さん、師匠である森信雄七段を小林稔侍さんが演じています。
村山九段と藤原竜也さんは似ていないですが、藤原さんは過酷な役が多い気がします。
直ちに読みます
上記のナイナイアンサーを観てから、村山九段の本、とりわけ「聖の青春」はぜひ読んでみたいと思っていたのですが、ちょっと時間がとれずにいました。この映画化を受けまして直ちに読もうと思いました。
というか原作を読んでしまったら映画を楽しめないパターンに陥ってしまう危険性があるのかも。でも読みますけどね。
上記の通りまだ全然キャストとか監督とか公開時期も明らかになっていないので、これらについては続報を待ちたいと思います。
また何かわかりましたら、お伝えしてまいります。
コメント
聖の青春を漫画化した『聖』というものも、とっても名作の将棋マンガなので、是非そちらもよろしくどうぞ。
http://www.amazon.co.jp/dp/4091856012
ドラマ版『聖の青春』、見たことありあます。
村山さん役の藤原竜也さんが体形を似せようとして肉襦袢のようなものを着込んだり、
ほっぺたを膨らませるために口の中に詰め物をしているのが違和感ありまくりで全く感動できませんでした^^;
映画版ではキャストがまだ不明とのことですが、誰が村山さん役をするにしろあの風貌を再現するのはかなり大変でしょうね。濱田岳さんなんかがはまり役ですかね?
本の方は、出版されたときに読んで泣きました。本を読んで泣いたのは初めてでした。
「さえんな~」とぼやきつつも、森信雄さんの村山さんを見る目が優しいんですよね。まるで本当の親子のように。
あまり書くとネタバレになってしまいますが、村山さん、師匠にあんな物まで買いに行かせるなんて!(笑)
著者・大崎善生さんと言えば、『将棋の子』や『ドナウよ、静かに流れよ』も面白いのでまだお読みになっていないなら是非。
matsuri様:
コメントありがとうございます。
情報ありがとうございます!聖の青春も、漫画の方も、以前別の方にコメント欄で教えていただきまして、読もうと思っていたことを思い出しました。
・・・てアマゾン新品売り切れで中古しかない!しまった。このさいKindleの購入を検討します。
中嶋様:
コメントありがとうございます。
ああ、藤原竜也さんとはやっぱり似ても似つかない体型ですよね。
私は、村山九段の映像を僅かしか観たことがないのと、俳優さんもあまり詳しくないのでなんとも言えませんね・・・。
私は役者さんは、元の作品と外見は似ていなくても受け入れてしまう方で(ただ村山九段の場合は例外かもしれませんが)、それより演技力が本格的な人とか、広い意味でやる気がある人をお願いしたいと思ってしまいます。あとは監督も含めて作品がどうなるか。「ここで泣け」と言わんばかりの作品よりは、同じ感動的な作品でもなるべくさわやかにやってくれる作品にしてほしいなと。映画館では近くの席の人が泣いていると気が散るので、たぶん閑散としてから行くと思います。
そういえば単に映画化と書いてあるだけなので、もしかしたらアニメの可能性もあるとか。たぶんないですが。
聖の青春は、以前別の方もコメント欄に「涙した」と書いていただいたことがあって、読みたい作品です。あと、「将棋の子」はわけあって来週ぐらいに読む予定でした。「ドナウよ、静かに流れよ」は知りませんでした。情報ありがとうございます。本は著者にハマると凝ってしまう方なので、読んでみます。
皆様コメントありがとうございます。
原作は何回も読んだから、映画は観ないwww
コメントありがとうございます。
そうですね、原作がお好きだと映画を見ても・・・というお気持ちはわかりますね。しかしなにか新しい発見があるかもしれません。コメントありがとうございます。
村山さんというと,NHK杯決勝で羽生さんと戦った映像,どこかにないのかな? 亡くなった年だと想います。 優勢だったものの,終盤にミスしてひっくり返されたような記憶があります。敗れはしましたが,感想戦で見せていた無邪気な笑顔が忘れられません。羽生さんと対戦するのが楽しく,本当に将棋が好きなんだと思いました。
NHK杯収録の年度末頃を最後に入院し,次の年度のA級順位戦を休場,8月に亡くなりました。羽生さんが対局の合間を縫って弔問に訪れるエピソードも泣けます。
コメントありがとうございます。
NHK杯決勝の映像は、記事中に書いてある「ナイナイアンサー」という番組で、少しだけですが流れました。らしくないミスによって敗れたという描写もありました。ドラマ仕立ての番組でしたが、時折、当時の村山九段の写真や映像が流れました。NHK杯の表彰式の映像も流れていました。爽やかな笑顔でした。全編の映像はNHKさんにしかないかもしれませんね。
そうですね、あの世代ですから、村山九段と他の方々とのエピソードもすごく気になっています。上記の番組では(現在の)羽生名人も少しですが村山九段のお話をされていました。
とりあえず聖の青春を読んでみようと思っています。コメントありがとうございます。
更新おつかれさマンモス。
「聖の青春」の映画化… キャストが気になります。
まあ 泣いてしまうと思うので映画館で見ることはたぶんありません。
(先日の叡王戦 南-森内の対局でもちょっと泣いてしまいました)。
ところで、話は変わりますが
新聞の朝刊一面下に 小説現代7月号の広告が載ってました。
「作家の将棋 逢坂剛 vs 黒川博行 【解説】先崎学」
??なんでしょう これは。作家が将棋の対局したということなんでしょうか?
そして、それを先崎先生が解説された…?
将棋連盟のお知らせにも載っていないですし、詳細がわかりません。
小説現代のレギュラーコーナーなんでしょうか。
ちょっともやもやしてます(←本屋へ行け)。
コメントありがとうございます。マンモスです。
聖の青春、今読んでいますが、引きこまれますね。以前ご紹介いただきましてありがとうございました。
私は映画館で一緒に観てくれる人が見つかったら(見つけるつもりです)観ます。私はよほど集中していないと泣かないと思うので大丈夫なのですが(おそらく映画館だと集中できない)、先日の叡王戦もそうですが、やはり棋士にはドラマ的要素がいろいろあって面白いです。
謎の対局の情報ありがとうございます。
小説現代ですか。私は一時期毎日のように本屋に通いつめ、いろんな雑誌を読みまくったこともありますが、この雑誌はおそらく手にとったことないです。そもそも漫画にしても小説にしても雑誌での連載で読むという習慣がないので・・・。本屋に行ったら読んでみます。もしかしたら盤上でミステリーが繰り広げられているのかもしれません。
先崎先生の解説だったら、楽しみ過ぎますね。
コメントありがとうございます。
大崎さんの本であんまり有名じゃなく将棋的にオススメなのが編集者T君の謎というエッセイです。
谷川会長の光速流の名付け親でそれに関して会長に言われたことや佐藤康光九段のモテ光というあだ名の名付け親の話や山崎八段が森信雄九段のところで内弟子されてた時のエピソードなど
戦っているところ以外の棋士のエピソードがたくさん書かれてます。
興味がありましたら是非
コメントありがとうございます。情報ありがとうございます。
他の方に教えてもらって、現在、大崎さんの本を数冊読んでいるところです。読書は早い方ではないので、毎晩ゆっくりですけど。
なんですかそのエッセイ!すごい惹かれるんですが。チェックしますね。そういえば棋士の方のアダ名は知っていても、正確な由来ってあまり知らないんですよね。
皆様、親切な方ばかりで初心者の私にいろいろ教えていただいてありがたいです。
コメントありがとうございます。