2015年8月18日にニコニコ生放送で中継された第1期叡王戦六段予選に、先日結婚を発表したばかりの三浦弘行九段が解説として出演。
17歳も年下だというお相手との新婚生活について、色々とお話されましたのでご紹介します。
祝福
番組が始まると、多くの視聴者からコメントで祝福がありました。聞き手の中村桃子女流初段からも祝福コメントがありました。
中村女流「先生、あらためて結婚おめでとうございます」
三浦九段「ありがとうございました」
中村女流「どうですか?なにか変化はありましたか?」
三浦九段「えーっと、変化というのは?」
中村女流「生活だったり、心境だったり」
三浦九段「そうですね・・・まあ、年齢が離れていると、我慢することが多くて。疲れます」
最初の二言三言で「我慢」というお言葉が出ました。
我慢、我慢、我慢
事前に予想されたとおり、視聴者からは三浦九段の結婚に関する多くのメール質問が寄せられました。何回かに分けてメールコーナーがあったのですが、それをまとめて要約してお伝えします。
視聴者A「私は初めて生で会った棋士の1人が三浦先生です。その時三浦先生は風邪をひかれていたのかマスクをしていたのですが、私が写真を撮ろうとすると、気付いた三浦先生がマスクを取って笑顔を見せてくれました。それ以来三浦先生のファンです。そんな三浦先生が結婚されたということで、嬉しさと驚きでいっぱいです。私も三浦先生を目標に年下の女性と結婚したいです。アドバイスをお願いします」
三浦九段「・・・はい?」
中村女流「先生のファンの方ですね。本当ですよ」
三浦九段「・・・いやー結構大変ですよ。結婚したらしたで」
中村女流「話が合わなかったりとかってあります?」
三浦九段「そうじゃないんですけど・・・いやー我慢することが、ええ」
中村女流「やはり年上の(三浦九段の)方が我慢することが多い?」
三浦九段「いやー私ばっかり我慢してる気がするんだけど」
中村女流「じゃあ我慢ができれば年下の女性とも」
三浦九段「そう、そうですね。はい」
中村女流「結構我慢が必要?」
三浦九段「か、かなり。かなり」
どうやったら結婚できる?
視聴者B「三浦先生に人生相談です。私は三浦先生と同じ歳ですが未だに独身です。どうやったら三浦先生のように40代で結婚できますでしょうか?あと中村先生、これまでよかったと思う口説き文句やアプローチを教えて下さい」
三浦九段「まず中村さんから」
中村女流「特別これがいいってのはないです。優しい方がいいです」
三浦九段「中村さんが言うように、やっぱり優しくて、包容力があると」
中村女流「年上の女性だと向こうが包容力があるんですかね」
三浦九段「甘えたいから年上の女性と結婚するっていう(人もいる)。私のように17も違うと甘えられないですからね。対等な立場にはなりませんからね。我慢するしかないです」
結婚観
視聴者C「将棋と奥様どちらが好きですか?」
三浦九段「どう答えてほしいですか?」
中村女流「『どっちも大事』ですね。部類が違うから」
三浦九段「なんとなく『仕事が忙しい』だと不満そうなので、例えば趣味があればそっちを我慢して、奥さんへの時間に充てる。だからもう、自分の時間がないんですよ」
「女性は近づけません」は撤回?
視聴者D「先生は昔『将棋に悪影響を及ぼすので女性は近づけませんと』おっしゃっていたと思うのですが、これは撤回ということでよろしいでしょうか?」
三浦九段「これは将棋世界(雑誌)の質問に答えたと思うんだけど。私の仲の良い棋士が、付き合っている女性と別れるときにかなり苦労したらしい。それで将棋の成績が非常に下がったと聞いた。それが無事別れてほとぼりが冷めて成績が上がったということがありまして。女性には気をつけなければいけないなと思った次第です。あの、普通に将棋の質問をしていただいていいです」
披露宴で詰将棋
視聴者E「三浦先生といえば、木村先生(木村一基八段)の結婚披露宴でずっと詰め将棋を解いていたという伝説がありますが、ご自分の挙式、披露宴ではやるのでしょうか?もちろんやりますよね?」
三浦九段「木村君の結婚式じゃないけど、まあ半分冗談でやった。今のところ自分の結婚披露宴の予定はないが、やるとなったら・・・じゃあやりましょう」
藤井猛九段には報告したのか
視聴者F「誰か棋士の方と結婚の話はされましたか。兄弟子の藤井先生(藤井猛九段)には報告したのでしょうか?」
三浦九段「師匠の西村一義九段には報告しました。(藤井九段には)当然してません。親しい記者の方に話したらああいう形でネットニュースになってびっくりした」
中村女流「それから藤井先生とお話はもちろん、されました?」
三浦九段「もちろんしてません」
なお、姉弟子の山田久美女流四段には「うすうす感づかれていた」とのこと。
その他
他にも三浦九段の結婚に関する質問が大量に寄せられたので、まとめてお伝えします。
・奥さんの得意料理は?
三「私の妻は卵を使った料理をよく作る」
・結婚してから将棋の勉強時間やスタイルは変わったか?
三「結婚前後では変わらない」
・結婚の決め手は?
三「優しいと思ってしまった。いやー大変ですよ本当に。優しいから結婚したら楽だなと思ったら・・・」
・プロポーズの言葉は?
三「メールで『結婚して下さい』っていう感じで言ってしまった」
・年齢差で苦労することは?
三「ひたすら我慢ですよ。我慢大事。喧嘩しても勝てないし、とにかく我慢です。何事も我慢です」
・奥さんは誰に似ていますか?
三「そんなの考えたことないな」
・三浦九段は南野陽子さんが好きだったと記憶していますが、奥さんは南野陽子さんより美人ですか?
三「南野陽子さんより美人なわけ無いでしょう。(南野陽子ファンだと)よくわかったなあ。そんなに公言したことないけど。難しいですし、答えづらいです」
・新婚生活はどう?
三「大変なんですよ。ゴミ出しは私なんですよ。食器も私がよく私が洗うんですよ、洗濯もたまにはやってくれるんですけど私がよく干すんですよ、料理も作ってくれることもあるんですけど・・・分担・・・私のほうが多いんじゃないかな」
・恋愛から結婚までの過程を将棋に例えると?
三「序盤負けてもいいと思って適当に指していて、そしたらいつの間にか中終盤で有利になってて、楽に勝てるっていう感じで。勝ったあとが大変だった」
・(三浦九段が突然言い出す)
三「最近思うんですけど、自分が女で、自分と結婚したかった。こんだけ家事やってる人いないから、棋士で」
中村女流「それだけ家事をするのはすごいことですね。女性の立場からすればそれを続けてほしい」
三「いや冗談じゃないですよ。冗談じゃない。冗談じゃない」
おめでとうございます
三浦九段、あらためてご結婚おめでとうございます。結婚の質問が多く寄せられたのは多くの方が三浦九段を祝福しているということだと思います。若い女性と結婚する苦労を、ぶっきらぼうではありますが、「我慢」という言葉を連発して答えてくれた三浦九段の姿が印象的でした。中年男性の皆さんは参考になるかもしれません(おそらくならないです)。
奥さんのことをこうやって言えるのは仲が良い証拠だと思います。末永くお幸せに・・・。
以上、ありがとうございました。