加藤一二三九段の「ひふみんアイ」がついに地上波に。本人自らクイズにして出題、クイズ女王の篠原かをりさんに挑む

我らが将棋界のスーパースター、加藤一二三九段の行動の一つ「ひふみんアイ」が、ついに地上波をご視聴の皆さんにも知られることになりました。

これは2015年7月16日放送のフジテレビ系「アウト×デラックス」にて、加藤一二三九段ご本人の口からクイズ形式で出題され、語られたことによります。

まさか地上波で「ひふみんアイ」という言葉が聞けるとは思いませんでした・・・。

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クイズ女王と早慶戦

この日の「アウト×デラックス」には、ゲストとして篠原かをりさんという女性が登場。この女性は生物に異常に興味を持ち(生物の偏差値が105らしい)、2013年にはクイズ大会で優勝したことがあるという「クイズ女王」。慶応大学に在学中です。

そんなクイズ女王に対し番組終盤、加藤一二三九段が登場しクイズを出題。加藤九段は早稲田大学中退です。

そういえば、加藤九段はこの番組でクイズを披露したことがきっかけで、人気者になっていきました。今や「ひふみん」という愛称はすっかり定着しています。

中原名人を相手に

ひふみんが篠原さんに出題したクイズはこれです。

ひふみん「将棋の対局は、普通相手と向かい合って戦っている、あるいは指している。で、相手は中原(誠)名人で、昭和54年の2月7日の夕暮れです。中原さんが中座したので、私が中原さんの(座っていた)方に回りこんで、盤面を2、3分見たら、なんと、絶妙の素晴らしい手が閃いてきまして。

その、わたくしがとった行動によってできた言葉は何でしょうか?」

ひふみんアイ

答えはもちろん「ひふみんアイ」。

将棋ファン、特にニコニコ生放送の将棋対局を観ている将棋ファンであれば、良く知っている言葉だと思います。

普通、将棋放送では盤面は先手側から見た形で画面に映されますが、時々、後手側から見た時の盤面を映すことがあります。不思議なことに、同じ局面のはずなのに先手側から見た時と後手側から見た時では、局面の雰囲気や形勢が違って見えます。これで、より正確に局面の良し悪しや攻めるべきか守るべきかなどを判断することができ、読みも正確になるという効果もあるようです。

これが「ひふみんアイ」。

ニコニコ生放送の将棋放送では、普通に解説者や聞き手が「ここで『ひふみんアイ』を使ってみますか」とか「『ひふみんアイ』で見たら先手がやれそうです」などと話していたりします。

加藤九段より何十年も後輩の棋士、女流棋士の方々が「ひふみんアイ」という言葉を、今や違和感なく使っているのは、奇妙といえば奇妙です。が、すでに将棋ファンの多くはそんな不思議さを忘れて「ひふみんアイ」という言葉を受け入れています。

ひふみんアイ伝説

なお、この「ひふみんアイ」の語源となった相手側に回りこんで盤面を見る行動は、加藤一二三九段以外の棋士もやることがあるようです。マナーとしては、昼休みなどの相手がいない時にやるべきとされています。

ちなみに加藤一二三九段は、先後同型(先手から見ても後手から見ても同じ形の局面)でも「ひふみんアイ」をやったという伝説を持ちます。

クイズ女王は降参

篠原かをりさんはこのクイズに正解できずに「降参」。

すると加藤九段は満足そうに「答えは『ひふみんアイ』と言います」と正解を発表しました。

答えを聞いた矢部浩之さんは「しょうもな」と言いつつ大笑いし、マツコ・デラックスさんも「アーーーハッハッハ!!」と大声を上げて笑っていました。

この瞬間、ついに地上波のみなさんにも「ひふみんアイ」が認知されることになりました。

活用

前々から思っていた、いやむしろ当然のことなのですが、「ひふみんアイ」は将棋に限らず色々なことに応用できそうです。

チェスや囲碁、オセロといったボードゲームはもちろんですが、スポーツやビジネスなどでも活用できる気がします。

さらには、相手の立場に立つ、色んな角度から物事を見るといった姿勢は、様々な場面で考えの幅を広げてくれると思います。その証拠に、長年ひふみんアイをやっている加藤九段は、将棋界に限らず様々な場所に活躍の場を広げ愛されています。

加藤一二三九段、ためになる楽しいクイズをありがとうございました。

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コメント

  1. j8takagi より:

    >「ひふみんアイ」は将棋に限らず色々なことに応用できそう

    法律の世界に応用する必要性を、
    最高裁の判事が語っているそうです。
    『将棋世界Special.vol4「加藤一二三」』(マイナビムック)
    のインタビュー記事で、加藤一二三九段が
    「最近感激したこと」として語っていました。

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます。

      なんと!そうでしたか。情報ありがとうございます。
      判事の向こう側とはなんでしょうね、原告とか被告とかでしょうか。
      とにかくいろんな分野に応用できる、というかすべきですね。

      たぶん、多くの人は相手の立場に立ってみることを「やっているつもり」ではあると思うんですが、加藤九段の場合は物理的にも相手の立場に立つ、というのがすごいところかと思います。加藤九段クラスの棋士でも、回りこんでみないとわからないことがある、ということですね。

      コメントありがとうございます。

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