2015年12月12日の乃木坂46の伊藤かりんさんのブログ記事を見たら、雑誌「将棋世界」での連載講座「かりんの将棋上り坂↑」が1周年なんですね。おめでとうございます。
第151話 将棋世界連載1周年!(乃木坂46 伊藤かりん 公式ブログ)
以下ブログ記事の一部抜粋。いい子です。
大好きな将棋の専門誌でこうやって
連載を続けさせていただけている
環境に常日頃感謝しています。
雑誌「将棋世界」で「かりんの将棋上り坂↑」が始まったのは2015年の2月号。発売中の2016年1月号で1年です。連載開始から毎号あった表紙のかりんさんの写真はなくなりましたが、連載はちゃんと続いています。
そしてたぶん、かりんさんの棋力は向上していると思うのです。2016年1月号の「かりんの将棋上り坂↑」のテーマは「端の攻め方、守り方」。課題となった図の1つが以下。
手番は手前のかりんさん。相手に攻められて、突破されるか駒損しそう。飛車の他、角や桂馬にも睨まれています。どう受ければ良いのか? 次の一手は?
かりんさんはしばし考えて正解を出しました。
1年前は4級でした
連載が始まった1年前、伊藤かりんさんの棋力はアプリ「将棋ウォーズ」で4級でした。その後レギュラーとなったNHKの「将棋フォーカス」では、中村太地六段を相手に指して5級の判定となっていました。
それから、忙しいお仕事の間に修行を積んだかりんさん。先日開催され初めて出場した大会では部門優勝。
乃木坂46の伊藤かりんさんがショウギナデシコ2015C組優勝した件の詳報。感想戦で藤井猛九段が納得の表情
その実戦の一変化が冒頭の問題。図を再掲します。
かりんさんが正解した問題です。次の一手、お分かりになったでしょうか? 相手の飛車で香車を取られそうですが。
正解はこれです。
▲2六歩。
ただやん! とお思いになる方もいらっしゃると思いますが、もし次に△同飛車であれば、▲2七銀で相手の飛車を取れる形になります。
講師の戸辺誠六段は、かりんさんの正解を絶賛しています。
戸辺「おっすごい! ヒントなしでこの手が分かるのは見事ですね」
成長を実感するような一手だと思いました。
この後も相手の攻撃は続きますが受けきることができます。この▲2六歩は、ちょっと強い方であれば見える手だと思います。
では、▲2六歩に△同飛車ではなく、△同角だったらどうでしょうか? 以下の図です。
次の一手は何でしょうか?
かりんさんは正解できませんでした。
正解はこれです。
▲2七玉。玉が敵に向って行くので怖いですが、これで相手の飛車か角が取れるか、撃退できる形。飛車が縦に逃げると今度は角を取れます。
おわかりになったでしょうか。
前述のとおりかりんさんは最初の問題を正解、2つ目の問題はわからなかったとのこと。ご自身の正解/不正解と照らし合わせてみると、かりんさんとの棋力の関係を知ることができそうです。
ちなみに私が将棋ウォーズ4級の頃はおそらく両方の問題とも正解できなかったと思います。ですので、勝手な推測ですが、少なくとも現在のかりんさんの棋力は3級以上はあるんじゃないかと思います。
詳しくは将棋世界で
この記事では、将棋世界2016年1月号の「かりんの将棋上り坂↑」のごく一部をご紹介しました。
課題の図からはご紹介した以外にもいろいろな変化があり、戸辺六段が解説されています。また、受けだけではなくて端からの攻め方も解説がありますので、興味がある方は読んでみてください。前も書きましたが、この講座、初心者じゃなくてもけっこう役に立つと思います(個人の感想です)。
かりんさん、連載1周年おめでとうございます。今後ともよろしくお願いします。