2015年4月11日に行われた将棋電王戦FINALの最終第5局「FINAL of FINAL」では、阿久津主税八段が「△2八角を打たせる」というハメ手とも言える手順を用いてコンピュータソフトAWAKEに勝利。
これに対するAWAKE開発者の巨瀬亮一さんの発言、他の開発者たち、プロ棋士たちの見解は以下の記事でご紹介しています。
AWAKE開発者・巨瀬亮一さん「ハメ手を使うプロ棋士の存在意義」を問う
そして、将棋界の異端児(?)であるハッシーこと橋本崇載八段も、本件についてツイートをしています。橋本八段は5月14日に投票が行われる日本将棋連盟の理事選に立候補を予定しているということで、その発言が気になるところです。
謹慎中なので
電王戦FINAL第5局は衝撃的な結末となりましたが、ある意味橋本八段も最近衝撃的な結末となった将棋を指した棋士。これですね。
そんな橋本八段、「二歩の謹慎中なので」としながらも・・・
今日は早起き!これから始発に乗って出かけまする。ウルトラスーパー眠い。そうそう、少しは昨日の電王戦触れたほうがいいのかな、ニ歩の謹慎中なので過激なことは書けませんが(笑)
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
以下のようにツイートしました。
逃走中で自首
人気バラエティー「逃走中」で自首を選んだみたい、と思ったのは俺だけかな?
自分が彼と同じ立場でも、間違いなく同じ手段をとる。置かれている状況もあるからね。彼もしたたかな大人になった。
強い相手に目をギラギラさせて挑んでいた、昔の阿久津少年とは違ったね。
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
「逃走中」は、鬼ごっこみたいな番組で、芸能人たちが鬼から逃げまわるというバラエティー。逃げまわった時間が長いほど多くの賞金をもらえるのですが、鬼につかまると賞金は没収。鬼につかまる前に「自首」を選択して途中で自らゲームを降りることも可能。
芸能人らは賞金のため、ということもあるのですが、番組を盛り上げるために最後まで逃げ切ろうとするのが普通で、自首することは少ないです。むしろ自首は邪道、みたいに思われることも。
橋本八段は阿久津主税八段のハメ手使用を「自首」と表現。そして自分でもそれを選んだと述べています。
ちなみに、「強い相手に目をギラギラさせて挑んでいた」というのは以下の記事をご参考に。橋本八段自身が、阿久津八段にギラギラした目で挑まれていたんですね。
追記:
何故かこのツイートを見逃していましたので追記します。
開発者の人が叩かれていたのは謎。あの角打ちは盤上最悪レベルの手で、反則に等しい。その瞬間に将棋ではないので指し続けろは酷。よくルール知らないけど貸し出しアリでバグ見つかっても修正できないんでしょ?どうしろと。これも自分が開発者だったら怒って帰りたくなる。完全に企画運営のミスです。
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
ここで批判する、ということは・・・。
結局プロ棋士側が勝ったけど、なんかゲームの攻略法を探して勝ったようなもので、実力で勝ったとは言いにくい。将棋の本質とはかけ離れたものだったけど、勝たなきゃいけない意識を持って出場棋士が対局に臨んでいたのはよかった。
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
遠回しですが、棋士が勝負にこだわったのは「よかった」という見解です。
理事に当選した時を見据えたようなご発言
次のツイートの視点は、私(管理人)にはありませんでした。なるほど。私は普段からニコニコのプレミアム会員なので気づかなかったのですが、電王戦FINAL第5局を目当てに会員登録した人もいるだろう、という視点です。
見て面白いかはファンが決めること。楽しんで満足してもらえたならよいのだが、昨日の対局を楽しみにして有料会員登録をしたのに、ああいうことになってガッカリした方がいないか、将棋がつまらないものだと思われないかというのは、とても心配です。
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
ちなみに、橋本崇載八段が日本将棋連盟の理事に立候補し当選した場合、以下のような活動をするらしいです。これは4月8日の読売新聞の将棋欄に書かれていたこと。いわば「公約」ですかね。
髪を染めたり物議を醸すようなことはしない
愛好家のみなさんや協賛企業との連携を強化し一層の普及に邁進
新棋戦の創設も念頭に置いて営業努力
「新棋戦」が、どのような棋戦になるのかわかりませんが、既存の棋戦や電王戦の後継棋戦との兼ね合いも考える必要がありそうです。
そして、もう理事に当選した時を見据えたかのようなご発言。
勝負事にトラブルはつきもの、は自分も身をもって体験しましたが(苦笑)もしこういった企画を続けるのであれば、普通の対局の何百倍もいろんなケースを想定してやらなければならないんでしょうね。我ながらなんとマジメな結論だ。
— 橋本 崇載 (@shogibar84) 2015, 4月 11
理事になったら「想定」しなければならないのは橋本崇載八段自身となることを考えると、これは自分を追い込むかのようなご発言。覚悟がお有りということでしょうか。
疑問手?
ところで私にとって、個人的には以下の公約は疑問手かもしれません。ハッシーの持ち味って・・・
髪を染めたり物議を醸すようなことはしない
以上、ありがとうございました。
コメント
管理人さん マンモス(^o^)
>橋本八段は5月14日に投票が行われる日本将棋連盟の理事選に立候補を予定している
…そうなんですか。
>髪を染めたり物議を醸すようなことはしない
理事選に立候補しようとしていること自体が、「物議を醸すようなこと」だと思いました(笑)
kewpiehoneyさん、ま、マンモスです。コメントありがとうございます。
これで棋士間でのハッシーの評価が分かってしまいますね(>_<) 落選でもギリギリ落選ぐらいにしてあげたいです。 実際理事選のシステムはよく知らないので実際に立候補されるかはわかりません。でも意欲があるのはいいことだと思います、若いのに。 コメントありがとうございます。
ハッシーは確かに言動がちょっと軽いところがあって失言をすることも多いですが
こういう人が一人ぐらい理事になったほうが面白いのかな、とは思いますね。
米長前会長が存命ならなんとなく賛成してたのではないかなーとw
彼も賛否両論ある方でしたが組織の運営面で有能だったのは間違いないわけですし、
ハッシーもそういう人になれるかどうか見ものですね
ただ、理事になって棋力が落ちてほしくないなぁ…とも思います
理事選よりもタイトル戦に出てくれるほうを期待してますw
匿名様コメントありがとうございます。
いまちょっとWikipediaで理事のことを調べたんですが、結構人数少ないんですね。
文化芸術振興局、渉外部、免状部、総務部、電子メディア部、事業本部、普及部、経理部、事業本部、関西本部の担当があって、兼務者も含めて8人。そのうち会長と関西本部はムリ、事務方が2人なんで、実質4枠。
ハッシーの公約からして普及部か事業本部を狙うとして、現職は島朗九段と片上大輔六段。なるほど。
あ、そうですね、タイトル戦、出て欲しいですね。むしろそのほうが将棋の認知度向上に役立つような気がしてきました。
コメントありがとうございます。