2015年3月27日に行われた第64期王将戦7番勝負第7局2日目(渡辺明王将VS郷田真隆九段)で、挑戦者の郷田真隆九段が寝ていた記録係を「ちょっとぉ!」と起こす場面がありました。
この対局の記録係は、初のタイトル戦の記録を務めた古田龍生初段(宮田利男七段門下)でした。
午後の眠い時に寝た記録係
対局者2人がおやつを食べ終わった頃の眠い時間。郷田九段の考慮中に事件は発生しました。
記録係の古田初段の上半身が大きく揺れたかと思うと(ちょっと歯を食いしばったようにも見えたが)、今度は頭を垂れて居眠り体勢に。
約25秒ほどその態勢のままいると、突然、郷田九段が古田初段の方を向き「ちょっとぉ!」と指導。
古田初段はすぐに頭を起こし「すみません」と謝罪しました。郷田九段が指導したということは、イビキでもかいていたのでしょうか。それとも単に寝ちゃダメだぞ!ってことでしょうか。
とにかくその指導が終わった後、渡辺王将は居心地が悪かったのか、しばらくして席を立ちました。
本田小百合女流三段が触れる
この事件の時、ちょうどニコニコ生放送の解説は休憩中だったのですが、再開後、聞き手の本田小百合女流三段がこれに触れました。
本田女流は、その瞬間を見ていなかったようで「記録係の子、なにかやったんですか?」と無邪気にユーザーに質問。
ユーザーから「寝てた」と教えられると、「やっぱり」などとコメントしました。
記録係が寝るというあるある
解説の富岡英作八段は「記録は、(時間が)長いからね。タイトル戦だとご飯美味しいじゃないですか。いっぱい食べて、うわーって夢中になって食べて。タイトル戦の記録係緊張するじゃないですか、緊張で眠れないとかで。眠れないで美味しいもの食べて、午後になって急に眠気が襲ってくるって」と状況を解説。
本田女流も「すごい日が照ってて(暖かそう)。普通に、私達が対局しているときは記録係の方結構寝ているときありますよね。指したあとにトントンと(起こす)」とフォローしました。
富岡八段も「いきなり音がして、何だと思ったら、(記録係が寝ていて)机に頭をドカンとぶつけていて、自分で起きるっていうこともありますから」と、記録係の睡眠あるあるを披露しました。
真田圭一七段「彼なら大丈夫」
富岡八段は「人間ですから、眠くなりますよ」と優しくフォローしたものの「だから寝ていいってもんじゃない」とも述べました。
なお、記録係の古田初段については、この対局の副立会を務め、奨励会幹事でもある真田圭一七段が「(タイトル戦の記録は初めてだが)彼なら大丈夫」と信頼を寄せていたところでした。