詰将棋解答選手権 速報ブログによれば、2015年3月29日に東京と大阪で開催された第12回詰将棋解答選手権チャンピオン戦(主催・詰将棋解答選手権実行委員会、後援・詰将棋パラダイス)において、12歳の小学6年生である藤井聡太奨励会二段(関西、杉本昌隆七段門下)が、プロのトップ棋士らを抑えて優勝しました。
しかも、唯一の全問正解です。
プロ棋士らを抑えて優勝
第1ラウンド、第2ラウンドの2つのラウンド、各5問で争うチャンピオン戦。
今大会から出題ルールが若干変更され、第1ラウンドは従来のスピード勝負(同点の場合は解答時間の短いほうが上位となるので)ではなく、第2ラウンド同様に長い手数の問題もあるという変更が図られています。
第1ラウンド
第1ラウンドを終えた広瀬章人八段。A級順位戦で好成績を残しプレーオフに進出したほどの棋士をして、この表情です。
【東京】苦笑い?の広瀬八段。「第4問で1時間ほど使ってしまって。時間をかけすぎました。第5問は部分点狙いです」 #tsume2015 pic.twitter.com/vHBAYsEVh5
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
同じくA級順位戦で、こちらは名人への挑戦を決めた行方尚史八段。うめき声!
【東京】解答が配られ、同時に解説が行われています。行方八段からはうめき声が。 #tsume2015 pic.twitter.com/tLJuMtqXZZ
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
この第1ラウンドでは、藤井聡太二段が唯一の満点。
第1ラウンド唯一の50点満点、藤井聡太奨励会二段。「ペン回し」の要領で消しゴムを器用に回していました。藤井二段の詰将棋スタイルでしょうか。 #tsume2015 pic.twitter.com/a7FT4hsXSh
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
2位には、NHK杯テレビ将棋トーナメントの秒読みでもおなじみ甲斐日向奨励会三段、および黒川智紀奨励会三段がつけました。
【東京】全体2位タイ、東京1位タイの甲斐奨励会三段。 #tsume2015 pic.twitter.com/iJydSNTVmQ
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
【東京】全体2位タイ、東京1位タイの黒川奨励会三段。 #tsume2015 pic.twitter.com/oCfB1FAw71
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
第2ラウンド
第2ラウンドは、これよりさらに難しくなるとされました。
【東京】採点室より。第1ラウンドと第2ラウンドの難度比は4:6くらい、読みが必要な問題、構想が見えないと厳しい問題とタイプ別の難しさがあるとのこと。第2ラウンドは第6問~第10問が出題されますが、第6問は「肩慣らしと思っているとハマるかも」。 #tsume2015
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
ただ第2ラウンドは、プロ棋士も含む6人が満点。その中に、藤井二段も入っていました。
結果
総合成績は、藤井二段が満点で優勝(100点)、2位には詰将棋作家の山田康平アマ(91点)、3位には過去6回の優勝を誇る宮田敦史六段(90点)が入りました。
A級の広瀬章人八段は6位(上位常連です)、行方尚史八段は11位。また、第1ラウンド2位だった甲斐三段は8位、黒川三段は5位となりました。
で、表彰式での藤井二段のコメントが・・・。
最近全然詰将棋をする時間が取れなくて、昨日慌てて『盤上のファンタジア』(著:若島正氏)を解いていました
それでこの成績!
衝撃が走る
この結果は衝撃的。「○手詰めハンドブック」などの詰将棋作家としても知られる、浦野真彦八段は以下のツイート。
ただ一人全問正解で優勝ですか。なんという12歳。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 3月 29
これまでの藤井聡太二段の経歴をツイートしてくれたのですが、恐ろしいです。8歳で普通にプロ棋士がいる順位。
訂正を。藤井聡太くんの初出場は8歳で、大阪会場13位でした。9歳34位。10歳5位。11歳23位。そして12歳で1位。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 3月 29
将来楽しみすぎる12歳。
信頼している詰将棋作家の作品はできる限り解くようにしている。藤井聡太くんもその一人。彼は作家としても一流。
— 詰将棋指し (@nenehimapapa) 2015, 3月 29
将棋ネット中継記者の銀杏さんも言及。
藤井さん、あなたはすごいですね…。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 3月 29
満点か…。恐れ入谷の鬼子母神。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 3月 29
藤井聡太さんの詰将棋は、洗練されている印象。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 3月 29
自身も参加していました。
43点で40位。これでも、真ん中よりほんの少しだけ上という。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 3月 29
【東京】観戦記者の君島俊介さん。#tsume2015 pic.twitter.com/yVG6NHU1DN
— 詰将棋解答選手権実行委員会 (@shogi_problem) 2015, 3月 29
とあるプロ棋士だとされるツイッターアカウント「itumon」さんも言及。
第12回詰将棋解答選手権チャンピオン戦、藤井聡太二段満点で優勝か。12歳、小学6年生。
— itumon (@itumon) 2015, 3月 29
将棋雑誌編集者のケンサバさんの素直なツイート。
藤井聡太二段がすごすぎるww
— ケンサバ (@reprepsuika) 2015, 3月 29
奨励会員の同大会優勝は、船江恒平三段(当時)、斎藤慎太郎三段(当時)の例があり、アマチュアの優勝は詰将棋作家の若島正さんの例がありますが、今回のように12歳の小学生が優勝とは衝撃的。
藤井聡太二段は、将棋ファンのなかでは知られた存在です。私も名前ぐらいは聞いたことがありました(将棋は見たことがない・・・)が、この活躍でさらに知名度を上げそうです。
将棋界で「藤井」というと、藤井猛九段を思い浮かべます。藤井九段は序盤の大家、一方、藤井二段は終盤(詰将棋)で一流という、対照的な感じが不思議です。
藤井二段の今後の活躍を願ってやみません。早ければ来年のこの時期にはプロかもしれない・・・。
コメント
藤井くんは、会ったことはありませんが私の通う将棋教室とも縁があるそうで、虎の威をかり鼻高々です。
序盤終盤の同姓といえば、次の電王戦、村山さんも「序盤の慈明、終盤の聖」もですね。
コメントありがとうございます!
そうなんですか、では将来にわたって楽しみですね。しかも、そんなに遠くない将来かもしれませんよ。
村山七段もそうですね、あのponanza相手に後手番ですが自分で立候補ということでしたので、これも密かに期待しています。
序盤でリードして欲しいですね。
コメントありがとうございました。
将来が楽しみな逸材ですね。
息の長い活躍を遂げてほしいと願います。
コメントありがとうございます!
まずはプロ入りですね。二段にあがって、少し負けているようですが慌てず頑張って欲しいです。
プロ棋士は無理でも、詰将棋をしたい子供たちは増えそう。