藤井聡太の記憶(1)。詰将棋解答選手権での出会い

突然ですが、これから「藤井聡太の記憶」と題して、藤井聡太さんのこれまでを振り返る記事を連載していきます。

まずはデビュー前、藤井聡太さんとの出会いから。「藤井聡太さん」という呼び方をすること、あるいは「藤井聡太」と呼び捨てにすることがあることをお許しください。連載しているうちに昇段するとか肩書が変わるとかありえるので、そうします。

記事の内容は主に、藤井聡太さんのこれまでを振り返りながら、彼に関する私(つまりこのサイトの管理人)の記憶を綴っていくもので、彼の活躍によって将棋界(私が見えている範囲ですが)がどう変わっていったかも書いていきます。

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藤井聡太さんとの出会い

2015年3月。第12回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で事件が起こりました。

当時、小学6年生、奨励会二段の藤井聡太さんが、名だたるプロ棋士らを抑えて唯一、満点で優勝を果たしたのです。藤井さんがプロ棋士としてデビューする、1年半以上前のことです。

当時から、消しゴムをペン回しにする、今ではすっかりおなじみのスタイル。

この頃にはすでに藤井聡太さんの名前は、将棋に詳しい人には知られていたと思いますが、私がこのサイトをはじめてから、初めて藤井さんについて言及したのはこのときでした。なのでこれを「藤井聡太さんとの出会い」とさせていただきます。

8歳で初出場したときから、一部では知られた存在だったと思います。

また、藤井さんは詰将棋の解答だけではなく、問題を作るほうでも有名だったようです。将来、詰将棋の本を出版されるかもしれませんね(自分しか解けないやつ)。

【管理人の所感のコーナー(詰将棋って何?)】

ところどころで、「管理人の所感のコーナー」と題して、管理人が感じた極めて個人的なことを書いていきます。コラム的な感じです。読み飛ばしてもいいところです。

一時期は、藤井さんといえば詰将棋、みたいなイメージでしたが、将棋を知らない人から「詰将棋って何?」と聞かれると、どう答えるか迷いますね。

パズル? 終盤の練習? 読みの訓練? いろんな表現がありますが、私はサッカーファンでもあるので「シュート練習みたいなもの」と答えることがあります。

フィニッシュの練習という共通点があります。初級者にとっては、さまざまなパターンの訓練でもあって、この状況だったらどういうシュートを打つべきかと、パターン別に訓練できます。上級者になったら、実戦ではほぼありえない状況での訓練もしたくなります(オーバーヘッドキックの練習とか)。

試合前のウォーミングアップにもなりますしね。某永世七冠のお方が対局前に詰将棋解いているのを見たことがあります。

詰将棋を解くのが早いということは、どんなボールでもどんな体勢でもめっちゃ鋭いシュートを打てる、というフィニッシュの能力が高いということになります。

詰将棋解答選手権チャンピオン戦は、めっちゃアクロバティックな状況でいかにゴールを決めるか、プロも含めたシュートに自信のある人たちが集い争う大会ということです。

谷川浩司会長の発言

詰将棋解答選手権で衝撃の優勝を果たしてから2週間後、ニコニコ生放送に出演した森下卓九段が、藤井さんに触れました。

森下九段の話によると、藤井さんは小学1年生の頃から有名だったのことでした(藤井さんは小学1年生で日本将棋連盟の東海研修会に入会している)。

いつの頃かわかりませんが、藤井さんの師匠である杉本昌隆七段に、当時の日本将棋連盟会長・谷川浩司九段が「藤井君はいい詰将棋を作るけど、できるだけ作るより解くほうをやらせなさい」と助言した、という話もありました。

連盟の会長が、一小学生の名前を知っていて、師匠にそんな助言をするなんて、もちろん異例です。

詰将棋解答選手権で優勝し、プロ棋士からそのエピソードが語られ始めた藤井奨励会二段。もちろん、この頃には彼が最年少でプロ棋士になる可能性について論じられはじめていました。しかし詰将棋の能力が、実践的な将棋の能力にどの程度結びつくか、懐疑的でもありました。

【管理人の所感のコーナー(連載のきっかけ)】

この連載を始めたきっかけについて書いておきます。簡単に言えば、2018年6月30日発売の「藤井聡太全局集 平成28・29年度版(日本将棋連盟/マイナビ出版)」を購入したからです。

この本には、藤井聡太さんが2016年(平成28年)12月24日に加藤一二三九段戦(竜王戦6組ランキング戦1回戦)でデビューを飾ってから、2018年3月15日の三枚堂達也六段戦(C級2組順位戦)までが収録されています。

読んでいくうちに、当時のことをいろいろ思い出しました。まだ記憶に残っているうちに、文章に書いておくと、後々なにかの役に立つかもしれないなと考えました。

最近、文章を書くことをサボっていて(なぜサボってたかもできれば後々書くことにして)ゆっくりとしたペースになるかもしれませんが、とにかく連載していきます。

第1回はここまでです。続きはまた。

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