将棋電王戦FINALの第5局で、△2八角を打たされるハメ手によってわずか21手で投了したAWAKEの開発者、巨瀬亮一さん。
巨瀬さんは、昼前に終わった対局の終了直後から、対局相手であった阿久津主税八段がハメ手を使ったことを「残念だ」と述べていたのですが、その日の夜に行われた記者会見でも残念な表情を露わにし、あるいは阿久津八段に対する怒りにもとれるような発言は収まらず、時折涙ぐむこともありました。
念のため書いておきますが、巨瀬さんは元奨励会員で、プロを目指して夢破れ、その後に将棋ソフトの開発を始めた人です。この記事のPVが参考になると思います。
いろいろ意見がある今回の件について、少し整理して、なるべく私(管理人)の主観が入らないように、経緯をなぞっていこうと思います。しかし、よく考えるとこのテーマに、「将棋電王戦」とは何か、コンピュータと人間の戦いとはなにか、というのが詰まっている気がします。
この記事は非常に長いですが、たぶんけっこういい記事ですので、先にやることを済ませて暇な時に読んだほうがいいと思います。
阿久津主税八段が△2八角を発見
すべての始まりはここから。
詳しくはこの記事で。以下に一部抜粋します。
一般に△2八角が広く知られるようになったのは、2015年2月28日の「AWAKE(ノートPC)に勝ったら100万円」企画ですが、これよりかなり前から、阿久津八段はAWAKEが△2八角を打ってくると知っていた
開発者の巨瀬亮一さんが認識
巨瀬亮一さんが△2八角を知ったのは「AWAKEに勝ったら100万円」企画のとき。
これが2015年2月28日、つまり対局の約1ヶ月半前のこと。
巨瀬さんは、これを見てから対局前までに「△2八角を打たされる形になったら投了する」ことを決めています。
AWAKE開発者・巨瀬亮一さん「△2八角で投了しようと決めていた」
阿久津主税八段が決行
阿久津主税八段は、4月11日の対局本番でこのハメ手を決行。その結果、わずか21手でのAWAKEの投了に至ります。
対局後インタビュー
対局直後の巨瀬さんの言葉。
「(阿久津主税八段が)本当に△2八角を指してくるかっていうのはなんとも・・・。指しづらいんじゃないかと思っていました。既にアマチュアの方が指されていた形なので、プロとしてはやりづらいんじゃないかと思っていました」
投了の理由については「勝ちにはこだわっていなかった」とか「勝ち目がなかった」とも述べています。
プロの存在を脅かす
夜の記者会見での巨瀬さんの言葉。
「アマチュアの方が指して既に知っているハメ形になって。それをプロが指してしまうというのは、(阿久津八段は)プロの存在を脅かすようなプロ棋士なんじゃないか」
ソフトを使う意味が無い
プロのレベル向上に役立ててもらうのがソフト開発のモチベーションだと聞いているが、コンピュータと人間の共同作業はどうあるべきか?という質問に巨瀬さんの返答。
「コンピュータの良い部分を参考にするのが一番良いが、今回の対局のように一番悪い手を引き出して勝つのは、ソフトを使う上では何の意味もない使い方だなと思いました」
一方の阿久津主税八段のコメント。
「半年間、AWAKEを自分の将棋の検討でも使わせてもらって、自分の将棋が中盤終盤いかにミスが多いか教えられてきた。鍛えられた」
面白い将棋だったか?
盤上の最善手を追求するのが棋士の尊さだが、なぜそれが残念なのか?なぜ棋士の存在意義を脅かすのか?棋士はどうあらねばならないのか?という質問に巨瀬さんの返答。
「単純に、今日の将棋を見て面白いと思ったか、というのが1つある。プロは勝たなきゃいけないといけないのは確かだが、面白いと思ってもらわないことには、今後将棋界が生き残っていくのは大変なんじゃないか。今日の指し方はそれを否定する指し方だと思いました」
一方の阿久津主税八段のコメント。
「見て楽しい将棋が一番。だが、今回の電王戦の戦うにあたって、事前にソフトを貸し出していただけるということなので、出来る限り勝率が上がっていく形を検証した。他の戦型でも、貸し出していただいているルールの中で最善を尽くそうと思って、今回の作戦を選んだ」
事前貸し出しについて
事前に貸し出すルールについては、これはこれでいろいろ議論があると思いますので、また別の記事で詳細を書くことにしますが少しだけ。
会見では、第1局で登場したコンピュータソフト・Aperyの開発者である平岡拓也さんが事前貸し出しについて反対の立場を表明した上で「残念だったのは、巨瀬さんが一番、プロの棋力向上にソフトを役立てたいという気持ちが強かったと思いますし、それがこういう結果で裏切られたかんじになってしまって、誰も得しなかったかなって」と述べました。
この発言の間、巨瀬さんの目は少し涙ぐんでいるように見えました。
あと、巨瀬さんのコメントだけ紹介します。
「棋力向上に役立てられるなら貸し出しはあってもいい。今日の将棋の内容からはそれを見れなかったので、それは残念」
これからも将棋ソフト開発を続けるのか
巨瀬さんのコメント。
「私がコンピュータ将棋をやるのは、単純に強くなったときが喜びを感じる瞬間だから。まだソフトを改良し続けて強くなる可能性が残っている限りは、続けると思います」
棋士や関係者はどう思ったか?
ニコニコ生放送のコメントを見る限り、巨瀬さんへの批判、阿久津八段への批判、両方ありました。
私の個人的な意見を述べるのは今回は控えまして、他の将棋ソフト開発者や記者、プロ棋士はこれをどうみたのか。
ツイートをご紹介したいと思います。
開発者、関係者
まずは、先ほども少し発言を紹介したAperyの開発者、平岡拓也さん。
巨瀬さん美学は尊重したいですね。
— 平岡 拓也 (@HiraokaTakuya) 2015, 4月 11
Aperyの開発に参加している杉田歩さん。
これは…。何と言っていいのか分からん。巨瀬さん怒ってるのか?
— 杉田歩 (@ayumu_sugita) 2015, 4月 11
藤井九段の言ってる通り、このルールであればこういう将棋が現れるのは必然で、むしろ今まで出なかったのが不思議なんだよね。
— 杉田歩 (@ayumu_sugita) 2015, 4月 11
ネット将棋中継記者の松本博文さん。コンピュータ将棋の本も出版されている方。「レギュレーション」とは、今回のソフト事前貸し出しルールのことを言っていると思います。
レギュレーションに対する抗議が、こういう形でしか響かない、実効力がないとすれば悲しいよね。将棋を語る側の責任だ。
— mtmt (@mtmtlife) 2015, 4月 11
ネット中継記者の銀杏さん。中継記者のなかでは最も有名だと思われる方。
アンチコンピュータ戦略に始まり、アンチコンピュータ戦略に終わった電王戦ですか。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 4月 11
共存共栄とはどういう形を言うのでしょうね。
— 銀杏 (@ginnan81) 2015, 4月 11
第4局に登場した、最強の呼び声高いコンピュータソフト・ponanza開発者の山本一成さん。今回の5人のソフト開発者なかでは最もベテランらしいです。人類チームの団体戦勝利を称える。
皆さん色々思いがあると思います。
でも阿久津八段こそがもっとも"かっこ良く"戦いたかったはずです。
それでも勝つためにしたということを皆さん覚えておいてください。
今回の電王戦はコンピュータとは人間とはというのがよくでた印象です。
人類チームの皆さん勝利おめでとうございます!
— 山本 一成@Ponanza (@issei_y) 2015, 4月 11
普段たくさんのユーザーを相手にしているponanzaの開発者ならではの言葉。
△28角戦法は将棋ウォーズのPonanzaに対して膨大な試行錯誤から産まれた手順だと思います。
そういう意味では無数の将棋ファンの力に今回は負けたという印象です。
— 山本 一成@Ponanza (@issei_y) 2015, 4月 11
第3局「やねうら王」のやねうらおさん。今回は、大人しかったですね。あと、はっとさせられる発言もありました。それはまた後日記事にします。
開発者投了ってことは、
巨瀬「これ以上、僕に将棋を穢(けが)すことは出来ない。」
ってことなのかな?
そんなん、惚れるわ!抱かれてもいい。(巨瀬さんが女性なら)
— やねうら王 (@yaneuraou) 2015, 4月 11
「将棋ウォーズ」を運営する会社の社長である林隆弘さん。
電王戦、なかなか衝撃的だった。
将棋ウォーズ上でコンピューターがやられる定跡だったけど、まさかこんな展開になるとは!
阿久津さんは、ルール上ベストを尽くしたということなんだと思いますね。
— 林隆弘(はやしたかひろ) (@takhaya) 2015, 4月 11
巨瀬さんにも言及。
AWAKEの巨瀬さんの投了には、元奨励会の魂を感じた
— 林隆弘(はやしたかひろ) (@takhaya) 2015, 4月 11
リコー将棋部で、リコー杯女流王座戦の担当をされている馬上勇人さん。なるほど、立場の違いですか。
電王戦は「絶対に負けられない」という阿久津八段と「勝ち負けにこだわらない」という巨瀬さんの言葉が印象に残りました。電王戦は棋士、開発者、将棋連盟、スポンサーとそれぞれの立場や価値観が違っていて、さらに開発者個人でもそれぞれ違うからどこまで
を共有化できるが難しいですよね。
— 馬上 勇人 (@great_umakun) 2015, 4月 11
元奨励会の巨瀬さんをして「プロの先生はやってこないと思っていた」という発言にプロの世界の厳しさを感じました。第2局で三浦八段が永瀬六段を評して「99%の勝ちを100%に持っていく恐ろしい男」といっていましたが、今日の阿久津八段もそれに通じるものがありますね。
— 馬上 勇人 (@great_umakun) 2015, 4月 11
今日ほど阿久津さんをかっこいいと思ったことはなかった。将棋はもちろん、記者会見での発言も立派だった^_^。与えられた条件で最善を尽くすのがプロフェッショナルだと思う。
— 馬上 勇人 (@great_umakun) 2015, 4月 11
開発者の立場について、あらためて言及。
電王戦の記者会見は正直、残念だった。棋士やスポンサーに対する心無い発言に心が痛かった。電王戦の一番の難しさは、開発者側が何のしがらみもない一人の個人で、その人の善意に頼るしかないこと。個人的な感情や価値観が何のリミッターもなく反映されてしまうので、常に危うさが同居するね。
— 馬上 勇人 (@great_umakun) 2015, 4月 11
先日奨励会三段リーグ編入試験で不合格となった、舌がんの元奨励会員、天野貴元さん。
お世話になった先輩と弟弟子が戦った電王戦最終局を見ていて、23年間やってきた私の「勝負に対する哲学」は甘かったんだなーと思った。
ほぼ労力ゼロでハメ手をコピーして勝負に勝つトップ棋士と、その勝負に負ける潔い開発者。美しいのは開発者、醜くとも勝負として正しいのは棋士。正解は謎。
— 天野貴元 (@amanoyoshimoto) 2015, 4月 11
棋士
棋士の立場からは発言しづらいでしょうが、しかしいろいろ発言されていますのでご紹介。
まずは、遠山五段。まさに「これぞ」。
これぞ電王戦だ。人間がコンピュータへの対峙を死ぬ気で考えたことで様々なことが生まれた第4回電王戦でした。
— 遠山雄亮 (@funnytoyama) 2015, 4月 11
中村太地六段。師匠の言葉を引用。
電王戦最終局は阿久津八段が勝ち、3ー2で人間側の勝ちとなりました。
米長前会長の「観ている人がつまらないと感じる将棋になった時に人間が勝つ。そうではない時は人間が負かされる。」というような趣旨の発言が思い出されました。
— なかむらたいち (@banibanilla) 2015, 4月 11
大平武洋五段は、また違った観点から。
自分も投了が早い方なので、個人的にはこのタイミングでの投了は納得。ただ、これはルールの問題かもしれませんが、開発者の方が投了できるというのは、本当の意味で人間とソフトが戦っているのかなという感じがしています。
— 大平武洋 (@oohira243) 2015, 4月 11
とあるプロ棋士だと言われているツイッターアカウント、itumonさん。
誰もわるくないです。しょうがないです。これもまた将棋です
— itumon (@itumon) 2015, 4月 11
電王戦を担当する将棋連盟理事、片上大輔六段。人間の能力・・・。
△2八角がコンピュータの弱点であるのはもちろんなのだけど、△2八角~△1九角成という手が「ひと目見ただけで危なそうと直感できる」という人間の能力にも、注目してもらえればなと思った。
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) 2015, 4月 11
片上六段といえば、以下の記事。なんと当サイトのこの記事を、片上六段自身が「すごくよくまとめていただいてますね」とツイッター上で紹介いただいたことがありました。
片上大輔理事は将棋電王戦の継続に否定的「FINALですよ。二度とないからできる」
上記記事でも片上六段は言及していますが、「二度とない」からこその・・・。
電王戦という舞台の一回性を改めて思う。二度とはないからこそ、人は、コンピュータは。・・・
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) 2015, 4月 11
将棋を指す意味を問うのも、その問いに悩むのも、それもまた人間ならではと思う。
— Daisuke Katagami (@shogidaichan) 2015, 4月 11
西尾明六段はチェスの記事をツイート。リンク先は英語ですが、あとで読んでみます。
今回の電王戦はレギュレーション含め、この状況に近いものを感じていました。/The last man vs machine match? | Chess News http://t.co/XGedzDN9Z9
— 西尾明 (@nishio1979) 2015, 4月 11
最後に、電王戦を主催したドワンゴの川上量生会長の言葉。事前貸し出しのルールについて持論を述べた上で
「人間とコンピュータの対局における公平なルールっていうのを、考えるのが、電王戦にとってすごく重要テーマだと思っていまして、そういう意味では今回のルールは大成功。今日の結果も含めて大成功だというのが主催者として認識です」
ほっとする阿久津主税八段
最後になんとなく、対局を終えてほっとした表情の阿久津主税八段のお写真を掲載します。
阿久津先生お疲れ様でした!
野月先生と恵梨子ちゃんもお疲れ様でした(*^^*) pic.twitter.com/EMuQbdxHu0
— 藤田 綾 (@aya_fjt) 2015, 4月 11
以上、ありがとうございました。
コメント
勝っても負けてもこんな思いをさせられるのならやる意味はないわな
少なくとも棋士側には
対局後の阿久津がいい笑顔なのだけが唯一の救いだわ
阿久津が大人の対応でよかった よくがんばった
永瀬がなんか言いたそうだったので怖かったw
それにしても元身内の開発者がアレでアレなかんじで億単位のイベントぶち壊しに
してくれたわ
こういう失うもののない個人ってこわいね
上の匿名様
コメントありがとうございます。
そうですね、棋士「個人」だけのメリットで言えばあまりないのかもしれません。
ただ将棋界全体を考えると、電王戦自体は良いかなと思います。
そう考えると、あまり棋士個人に負荷とか、批判が向かないように、できればいいのですが。
下にも書きましたが、阿久津八段、インタビューも良かったですし、これから時の人ですよ。
コメントありがとうございます。
下の匿名様
コメントありがとうございます。
永瀬六段、なにか言いたそうだったのですか、気付きませんでした。あとでタイムシフトで見てみます。MVP、今回は発表されなかったですが永瀬六段かなと思っていました。
(別のページにも書いたのですが)ドワンゴの川上会長がいうように「異種格闘技戦」でルールの公平性が存在しないように、棋士とソフト開発者の対局に対する考え方もかなり異種格闘技だった気がします。
棋士だったら「はめられた」とわかっても投げないでしょうし。
阿久津八段のインタビューは良かったですね。これから時の人になるかもしれません。資質もあると思いました。
イベントぶち壊し?
ボクシングだって、1R、1パンチKOで数秒で終わる時だってありますよね。
興行の運営・責任は主催者にあり、戦う二人にその責任は無いでしょう。
棋士は勝利を、CPUは勝負を求めた。その結果の投了に何の問題もないはずです。
個人的にはハメ手を使った阿久津も
あの時点で投了した開発者もどっちも酷かったと思った。
前者は勝負にこだわりすぎて内容の無い将棋
後者は興行的な意味で
賛否両論あると思うが今後の対人戦のルール作りに一石と投じるという意味では
意義のある一戦だったと思いたい。
一視聴者としては巨瀬氏の投了には怒りしか感じませんでした
もう二度と対人戦の舞台に出てこないで欲しいです
対戦相手が自分の思い通りにならなかったからといって
勝負を投げることに関しては全く納得できない
それはもうファンの、視聴者の気持ちであって
あの場所に1対1で座ることを受諾した者の持つ心構えじゃない
対戦者は対局相手に期待を裏切られても勝負を投げてはいけない
「面白かった、つまらなかった」という話ならファンはできる
阿久津の作戦をつまらないということもできるし、ハマるawakeにまだまだだなと言うこともできる
だけど対局者は「自分がつまらないと思ったからやめます」ってのはやったらダメだ
対戦する以上、相手は合法手ならなんでもやってくると覚悟しなきゃならない
第一戦を思い出せばいい
外野は好き放題言った。将棋の美学を裏切った、嫌、水平線効果の美しさだと
外野が言う分にはいい
ただのファンの言葉だ
だけど、仮にあのとき斉藤が「将棋の美学に反するので投了します」と言ったらどうだったか?
斉藤はApreyと対戦していたから、合法手である王手ラッシュをひたすらに受けた
第二戦はどうだ
成らずをさされて西海枝さんは勝負を反故にしたか?
第三戦、第四戦、ソフトが研究を外してきたときに棋士は投げたか?
巨瀬さんは凄い人なんだろう
棋士に対しての憧れもあるんだろう
だけど、対局者になったのなら対戦相手が自分の思い通りにならなかったからといって勝負を投げちゃダメだ
奨励会にいたはずの、勝負の場所に何年も身を置いていたはずの人が
そんな勝負の当たり前を忘れてしまっていたこと
それだけが残念だ
将棋に関しては誰も悪くないというのはその通り
阿久津さんも巨瀬さんもルール内で戦った
なのにその一方が相手を対局後に罵っては反感を買うのは当たり前
対局内容が自分の思い通りにならなかったからといって
全て相手のせいにするのでは子供と同じです
あと、早期投了の後に視聴者、関係者、スポンサーに対して
謝罪の一言でもあれば少しは印象が違ったのでしょうが、
それすらなかったので今後表舞台に立つのは難しいでしょうね
匿名の皆様:
皆様、コメントありがとうございます。
少し整理しますと、やはり阿久津八段の採用した手法が良くなかった、巨瀬さんの投了が良くなかった、投了はいいが巨瀬さんの投了後の態度や発言が良くなかった、といろいろあるのがわかります。
また川上量生会長の言葉を借りてしまいますが、「コンピュータと人間の戦いに、如何に意味がなくて、如何に意義があるかを電王戦が教えてくれる」のような言葉をある雑誌で見たことがあります(記憶が曖昧で表現が不正確かもしれません)。
個人的な感想で言いますと、この電王戦FINALは、まるで脚本があったのではないかと疑ってしまうような出来事の連続でした。王手ラッシュ、不成、やねうらお持ち時間調整、ponanzaの構想力、そして最後のハメ手からの49分投了と。
そしてそれぞれの現象に対して、棋士側、ソフト側、ファン、運営も含めていろいろな方が意見を述べているのを興味深く見ていました。
私の考えはまだまとまっていませんが、ひとつ阿久津八段だけ触れるとすれば、斜陽産業と言われた将棋界がファン獲得のため(?)かどうかはわかりませんがとにかく電王戦をすることになって実際ファンを獲得し、しかしその負担が個人の棋士にかかってしまい、そしてFINALの2対2というこれ以上ない状況で阿久津八段にのしかかってきたのかなと思いますと、勝負にこだわらざるを得なかった、と感じた阿久津八段の手法を責めれないなと思いました。仮にあれで負けたらもっと酷いことになりかねないですので、あれはあれで非常に勇気のいる決断だと思いました。個人の感想です。
そもそも実質サービス業でもあり営業職でもあるプロ棋士と単なる一般人でマスコミと大衆を相手にしたことがない一般人を同じ土俵でクローズアップしたのが間違いだと思います。そりゃ中にはプレゼン慣れしたような人や聖人みたいな人もいますが衆人環視のもとで平常心で対応できる人の方が少ないと思うのです。
初回での伊藤さんがすすんで出るような人だったので当然だっと思うんですが開発者の方は黒子として扱うべきだったかなと。
プロ棋士の負担も半端ないと思いますが、開発者の方もいきなり有名人になって当惑したストレス負荷のある日々だったと思います。
>初回での伊藤さんがすすんで出るような人だったので当然だっと思うんですが開発者の方は黒子として扱うべきだったかなと。
初回での伊藤さんがすすんで出るような人だったので当然だったと思ってしまうんですが、開発者の方は黒子として扱うべきだったかなと。
です
巨瀬さんの行動は、自分の思い通りにならないゲームをリセットする子供にしか見えませんでした。あーなるほど、だからこの人はプロになれなかったんだなと感じてしまいました。
全く同じことを考えていました。将棋に限らず、勝負に負けて相手のせいにする人ってプロではあまり見たことがないよなって。負けて、自分の力が足りなかったからだと省みることができる人が強くなれるんだよなって。そしてそういう姿勢に観ている方も心を打たれるんですよね。
匿名の皆様
コメントいただきましてありがとうございます。
巨瀬さんはあのような舞台に立つ(実際には座ってるんですが)ことについてどう思っていたのでしょうね。
後日何か取材記事が出ると思いますので注目してみたいと思います。
私個人の感想としては、巨瀬さんが、自分の考えていることを正直にアウトプット(投了、発言)したのは、意義があったのかなと。見ている方にとっては勝負としては面白くないですし、多くのファンの期待に背いたのは確かだと思います。私はこれまでのFINALの対局も、なにかトラブル(に見えること)があったとき、電王戦のテーマに立ち返ります。「コンピュータと人類」「テクノロジーの進化を加速させ人の未来へつなぐ」。あるいはその実験の場としての電王戦。もし巨瀬さんが正直な行動をとらなかったとき、例えば本当は投了したいのに我慢した批判したいのに我慢した場合と、今回のような正直な行動をとった場合と、どちらが電王戦のテーマとって意義があったか、という観点です。
繰り返しになりますが、がっかりした人や批判的に見る人が多いことは事実で、それは将棋専門サイトを運営している私としては辛いところですが。以上個人の感想です。
皆様コメントありがとうございます。
とりあえず、見づらかったです。。。
また、似た記事が複数あって、わかりづらい。。。
貸出や研究されることに批判的な巨瀬平岡には、今後電王関連のイベントには関わらないでほしい。
コメントありがとうございます。
不快な思いをさせてしまい申し訳ありません。
できれば、具体的な見辛さの箇所を教えていただけないでしょうか?
文章、フォント、色、構成など、少しでも構いませんのでヒントをいただけないでしょうか。
また、似た記事が複数ある件につきましては、新しい情報が出てくるたびに記事を作成しており、
結果的にそうなってしまって申し訳ありません。ご指摘の通りだと思います。
ニュース性と、1記事にまとまったわかりやすさを両立するのが難しく苦慮しているところです。
申し訳ありません。
コメントありがとうございます。
巨瀬氏の投了には怒りしか感じません
勝負を途中で投げ出すなんて最低です
試合後のコメントも引き際の悪い「負け犬」の遠吠えです
最低の最低 下の下の下です
コメントありがとうございます。多様な意見を歓迎します。
私の勝手な意見かもしれませんが、巨瀬さんのような投了や発言があったのも電王戦ならではだと思っています。
一方で、観られた方に、不快に思った方も多かったというのは、残念なことだと思います。
また、橋本八段が言うように、もし匿名さんがお金をだして観られて、それで不満に思ったとすればなお残念ではあります。
投了後、棋士や女流棋士など出演者がなんとか盛り上げようとしていたのは気の毒でしたが。私はそれはそれで楽しめました。個人の感想です。
コメントありがとうございます。
今月に入ってから、こちらのサイトを見つけ、不定期に拝読しながら楽しませてもらっています。
電王戦FINAL の最終局については、今でも話題にされる方が多いですね。
私も最終局を、番組の開始から合同記者会見まで見ました。
見た直後に私が感じた後味の悪さや嫌悪感が一段落したので(笑)、遅ればせながらコメントを書かせていただきました。
最近になって思うのは、第2局に登場した Selene の開発者である西海枝さんが同じ立場だったら、どうしていただろうか、ということです。
2八角 の後で、対局を続行させながらも、何らかの方法で立会人等に連絡をして、対局を継続することの意義や残りの時間の使い方などを主催者側と話し合ってもらって、午
後から企画の変更が行われる、というようなことになっていた可能性もあったのかな、と考えてみたり・・・。
少なくとも、記者会見の場は遥かに和やかになっていたと思いますし、2八角の後に何手か進んでから、勝負の決着がついていないところで投了したとしても、観戦者には「
まあ、しょうがないよね」と思ってもらえる状況が生まれていたのではないか、と思います。
やっぱりイベントというのは楽しいものでなくちゃ、いけませんし・・・。
コメントありがとうございます。
まだ始めて間もないサイトで、拙いところもあると思いますがどうぞ宜しくお願い致します。
私も一日中視聴していました。
あの△2八角で、他の誰かだったら、というのは新しい視点。興味深いですね。
現実的なことを言えば、電王戦のルール上、それから阿久津八段の立場からすれば、単に「続行」とは難しいのかもしれません。もし続行して阿久津八段が負けていたら、後味が・・・(永瀬六段だったからよかったのかも。後味が悪くならないやり方をひねり出すのは運営の腕ですが)。
確かに西海枝さんも、質は違いますが「プログラムの穴」を突かれて敗れた方。しかし驚くほど謙虚で、こちらもキャラクターが際立っていました。
あともうひとつSAMさんのコメントでわかったのは、「最初から最後まで観た」人でも後味が悪かったんだな、ということです。
私(個人的には)あまりそういう思いはなく・・・ニコ生のコメントでも批判はありましたが、一過性のものだと思っていました。それが何日も話題になるなんてそれも驚きです。
私個人の経験からくるものかもしれませんが、「天才的な(?)技術者と仕事をするということは、こんなもんだと思っている」というのがあるのかもしれません。「こんなもん」っていうのは、天才的な技術者が常識知らずだと言っているわけではなく、文化の違いというか、一人ひとり、独自の価値観に基づき行動するのは当然のことだと。それを受け入れているフシが自分にはあるのだと、気づきました。
「他人にどう思われる」とか「和を乱さない」ということを価値観の優先順位として高く位置づけていないのです。技術者が、自分の仕事の成果が傷つけられるようなことをされて、怒りをにじませる。これは多くの人が普段、見ることができない姿で、貴重だと思いました。私だけの考えかもしれません(少なくとも少数派らしい・・・)。
イベントとしては、楽しいのが一番ですけどね。ニコ生は半分有料みたいなものなので、多くの視聴者を満足させる必要があったかもしれません。
完全無料で「観たい人だけ観れば」だったらこうはならなかったのかもとか・・・。いろいろ考えてしまいますね。
新しい視点のコメントありがとうございます。
今後とも宜しくお願いします。
今頃になりましたが、記事を楽しく読ませてもらいました。
私自身、電王戦は毎回楽しみにしていたのですが、
プロ棋士の対局で、人間対人間なら、相手の弱点が分かっていてそこを攻めないというのはありえません。
また、対局した棋士を責めるということもまた将棋の文化にはありません。
これまでの電王戦でも感じたのですが、開発者が将棋の文化というものに理解がない場合、勝負に関係なく不快感を感じます。
将棋の世界というのは、やはりそういった文化を含めてのものです。
もしも、今後プロ棋士よりも圧倒的にコンピュータが強くなり、さらにその開発者に将棋の文化への理解が全くない振る舞いがあったとしたら、もはや誰も将棋には目を向けなくなるでしょう。
コメントありがとうございます。
楽しんでいただいて嬉しいです。
私は将棋ファン初心者(電王戦も観たのは前回から、真剣に観たのは今回が初)で、その文化というものを十分に理解しているとはいえませんが、確かに普段のプロ同士の対局を見ていると、対局相手をどうこう言うのはない気がしますね。
巨瀬さんについては、奨励会に在籍した経験もあるということで、今になって思えば特別な感情があったと理解しています。
巨瀬さんも巨瀬さんで、あのタイミングでの投了とか責められたようですし。まだ将棋の歴史から比べればごく浅い歴史ですが、「コンピュータ将棋」というものにも文化があるらしいというのもわかってきました。第1局の王手ラッシュとかですね。
私が電王戦とかコンピュータ将棋に関する記事を書くと、よくも悪くも、普通の記事より多くの反応があります。コンピュータ将棋に対して「理解が足りない」というニュアンスも多いです。
電王戦はそういう異文化交流的な側面が大変強いのだと思いました。
将棋界は斜陽産業と言った現竜王もいらっしゃいますし、一方でコンピュータ将棋同士の対局は人間同士に比べればあまり注目されません。今のところ異文化の衝突があるにせよ、お互いがお互いを求めている状況だと感じています。
コメントありがとうございます。
私は将棋は上手ではありませんが巨瀬さんの発言の中にそれだけは言ってはいけなかったのではないのかと考えているものがあります。それは勝ちにはこだわっていなかったという発言です。
これはイベントに参加する全ての参加者に対する侮辱であると私は思います。
皆さんそれぞれの立場で誇りと自身に対する評価を背負って舞台に立っているわけです。
勝ちを得るため努力し苦悩すること、そしてその上で良い勝負をすることに価値があると思います。
それ故に彼の発言はそれらすべての否定であり、彼の言うところの「見ていて面白いか」という価値を自ら壊してしまったのではないかと考えてしまいます。
開発者の方は一人の将棋棋士として思うところがあったのだと思いますが勝ちにこだわっていなかったという発言はイベントが持つ価値や意義に「本気じゃないからノーカン」と言い訳を言って傷を付けたように思えてしまいました。
コメントありがとうございます。
様々な人が関心を持つ電王戦という棋戦では、価値観の違いが様々なところで露呈すると思います。
その中でも巨瀬さんは、元奨励会員で現在はトップコンピュータ将棋開発者という異色の存在です。
私個人のかんがえではありますが、巨瀬さんの中にも色んな価値観が存在していて、ちぐはぐだと受け取られる発言になってしまったのは、巨瀬さん自身にとっても不本意だったかもしれません。
おそらくですが、コンピュータ将棋の開発者というのは一般的にプロ棋士よりは勝負にこだわっていないと思います。これを書くとまた関係者の方に怒られるかもしれませんが、コンピュータ将棋開発者の多くは、それに生活がかかっているわけではないというのと、コンピュータ将棋が自らの知的好奇心を追求したり研究対象として存在するという面もあると思います。研究者の立場でいえば、1回の勝ち負けより、本当に強いのかどうか、優秀なプログラムかどうかの方が関心がありそうです。あくまでこれは推測です。
そこでも巨瀬さんは異色で、コンピュータ将棋を通じてプロのレベルアップに役立てて欲しいというモチベーションがあったというので、これは驚きで、元奨励会員ならではと思っていました。
つまり「コンピュータ将棋の世界」における価値観とプロ棋士の世界における価値観が違っていて、電王戦は異文化交流ですが、しかし巨瀬さんはまた別の価値観があって、ちぐはぐだと受け取られてしまうような言動になったと、今になって推測しています。
ただ、本当に悔しくて、匿名様がおっしゃるように、つい言い訳してしまったのかもしれません。
このつい言い訳してしまったということについて、許せるか許せないかもまた価値観の違いが出る部分だと思いますし、将棋歴が浅い私としてはなんとも言えない部分でもあります。
コメントありがとうございます。
初めまして。
多くの情報がひとまとめになっていて私個人としては大変に興味深く読ませていただきました。
私はニコニコ動画の有料会員でこの放送もリアルタイムで視聴していました。
将棋は初心者で駒の動かし方くらいしか知りません。
そんな私から見ても阿久津さんがAWAKEに勝つのは正直無理だと思っていました。
理由は電王戦の煽り動画である「FINALへの道」で阿久津さんが今までコンピュータに負け続けて来た「頭の固いA級棋士」の様に映ったからです。
ところが、蓋を開けば一か八かの2八角戦法で勝負に出て勝ちにこだわった立派な勝負師でした。
巨瀬さんは阿久津さんが2八角戦法に出た時点で投了していなければ「勝ち負けにはこだわっていない」の発言の整合性が取れません。
結果は2八角を指して香車が上がったところで投了です。
2八角を指さなければ続行したでしょう。
巨瀬さんの発言ではもう一つ、最後の全体での記者会見で「人工知能を開発したい」旨の発言がありました。
とんでもない事だと思います。
コンピュータ将棋は現段階では将棋計算機の側面が強いですが、それでもある程度自分で思考し指し手を選択しています。
言わば人工知能です。その知能が思考し、良しと思って指した手を開発者が自分の思惑とは違うからと無かった事にしてしまっては人工知能の立場がありません。
管理者さんは巨瀬さんを弁護しなんとか両成敗の形にしたい様に読み取れますが、阿久津さんには非はありません。巨瀬さんこそが勝負の場に出てくるには未熟であったのではないでしょうか?
初めまして!コメントありがとうございます。
あれ?そういう風に見えましたか・・・。両成敗なんて全く考えてないです。両方の方に敬意を持っていますし、非があるかないかでいえば両方ないと思っています。私の価値観ではそうです。
ただ、阿久津八段や巨瀬さんに対する批判的な意見があるというのもわかります。この記事では、せっかくいろんな意見があるのでそれをご紹介したり、コメントをいただけば私の価値観にもとづいて返信をしています。
上の方でも書きましたが、電王戦FINALの対局直後や記者会見という、慣れない異様な雰囲気の中での巨瀬さんの言動について、整合性がなかったからといってどれほど責められるべきことなのか私にはわかりません。個人的な考えでは、別に責めようという気にはなりませんでした。
また今回の投了によって、人工知能開発の意欲を咎められるというのはどうも飛躍している気がします。人工知能(と言っても色々ありますが)の「立場」とは。人工知能が人間にコントロールされるのが不自然だということでしょうか。また、将棋ソフト開発と人工知能開発は、技術的には似ていると思いますが、実用化されたときの使われ方は全く違うと思います。ペットの育成ゲームをリセットするのと、実物のペットをなかったことにすることの区別ができない人間はいないと思います。
巨瀬さんが未熟ではないかということですが、どんな人であっても、電王トーナメントで勝てばあの場に立つ権利があると思います。ルール上そうですし、視聴者がそれ以上(例えば紳士的な態度とか?)を期待していたとすれば、それは巨瀬さんのせいではないのかなと。これもあくまで個人的な考えではあります。
阿久津八段に非がないのは同意です。
ところで、当サイトでは寄稿を歓迎しています。コメント欄も読む方もいらっしゃいますが、記事を書いた方がより多くの方に意見が伝わると思います。もし万能下水管様が広く意見を伝えたいという意図がありましたら、ご検討いただければと思います。こちらからお寄せください。
いい記事に対しては多くの反応(コメントやツイッターで)がありますので、コメント欄より書きがいがあると思います。
当サイトに興味をもっていただきましてありがとうございます。
繰り返しますが、私に両者を両成敗したいという意図はありません。そう思われたとすれば悲しいことで、今後はより慎重に書きます。反省致します。コメントありがとうございます。
メディアの報道の仕方などにも問題があると思いました。
過去の電王戦でもルールや将棋の内容をほとんど見ずプロ棋士がコンピュータに負けたと大々的に報道し、ほとんど将棋と関わったことがない人はもうプロ棋士はコンピュータに勝てないのかと思ったり、負けたあのプロ棋士は弱いのかとなってしまう。
酷い人はSNSなどネットへの書き込みに侮辱のような酷いコメントをする人もいます。
そういうのもあり阿久津さんは勝ちに拘ったのだと思います。
もし4戦まででプロ棋士側が勝ち越しを決めていたなら阿久津さんも普通に真っ向勝負していたのではないかと思います。
巨瀬さんとしても発言を聞いていると勝負に拘らないというよりはお互い力を出し合って良い将棋を指したかったのではないか思われました。
会見のときの態度や発言にはちょっとと思いましたがそれだけ良い将棋を指したかったという思いが強かったのではないかと思います。
主催者側としても慈善事業で行っているわけではないので大きなイベントとして面白いものにしなくてはいけない。
それぞれの立場を考えれば誰も批判できないと思います。
批判しても意味がない。
非があるとすれば今までのメディアの報道の仕方でしょう。
すごく弱いけど将棋を趣味としている私にとっては電王戦FINALはいろいろな意味で面白かったです。
そして、いろいろな意味で将棋が注目されたので良かったのではないかと思います。
プロ棋士、開発者、主催者など関わった方々にお疲れ様でしたと言いたいです。
コメントありがとうございます。
以前、田中誠さん(田中寅彦九段の息子さんで、指導棋士です)がおっしゃっていたように、敗れた棋士は大変な批判の的になるようです(この記事です)。メディアは限られた時間、行数、リソースで伝える必要が有るため、しょうがない部分もありますが、確かにあまり事情を知らないで伝えているメディアもあると思います。
私も、上の方でも書いていますが巨瀬さんはあの特殊な状況下で、少々ちぐはぐともとれる発言をしたかもしれませんが、そんなに責められるものでもないと考えています。しかしそれを不快に思ったと正直に発言する権利もあらゆる人にあると思っています。巨瀬さん自身がどういう思いだったかは想像が及ばない部分もあるとは思います。
私の個人的な調査の結果ですが、古くからの将棋に関わっている方や熱心な将棋ファン、それから今回の電王戦だけでも熱心にご覧になった方などは、それだけ今回の出来事に思うことがあり、巨瀬さんや阿久津八段、または主催者を不快に思ったりしているのだと思います。
一方で、あまり将棋を知らない人、ニュースだけを見たとか終局の場面だけを見たという人は、今回の出来事を「面白い」「興味深い」と見ている人が多いようです。人間とコンピュータの戦いにあって、人間の行動がこうやってクローズアップされることが逆に興味深いのだと思います。
私も、誰にも非はないと思います。
連盟やドワンゴは、こういう形であっても注目されてファンを拡大していく必要があると考えているのだと思います。もちろん、これまでの将棋ファンも、これまで見ていなかった人もどちらも満足させることができればよいのでしょうが。よく、マニアックな曲作りをしているバンドが、メジャーになるのをきっかけに一般ウケする路線に切り替えることがあって、それが古くからのファンからは不評を買うことがあると思いますが、それに似ていると思います。
コメントありがとうございます。
巨瀬さんには悪いが、対局後の彼のコメントを見て彼がなぜプロになれなかったかわかった気がする。「(2八角は)プロの方は指づらいんじゃないか。」とか、「(ファンに)面白いと思ってもらわなければ、今後将棋界が生き残っていくのは厳しいんじゃないか」とか色々おっしゃってるけど、本当にこの人はかつてプロを目指していたのか?と疑問に思う。全部がいかにもアマチュアの考えだからだ。そもそも相手に致命的な弱点があるのにそこを突かないのはプロじゃない。日々真剣勝負に明け暮れている彼らにオリンピック精神は通用しない。相手の弱点を見逃して好取組にしようと思うような人はプロの世界で生きていけないはずだ。巨瀬さんは、「プロだから(2八角は)指しづらいだろう」でなく、「プロだからこそ(2八角を)指すだろう」と考えるべきだった。楽しい将棋にならなかったのは致命的な弱点を巨瀬さんが修正せずに、身勝手な期待を持って本物のプロとの真剣勝負に望んだから。相手が子供ならまだしもAWAKEは強い。阿久津さんも100%勝てるか分からない相手。ならば相手の致命的な弱点を突いて安全に勝つのはプロなら当たり前。阿久津さんのせいじゃない。
今回の対局は残念だったけど、真剣勝負の舞台で相手の弱点をあえて見逃すような茶番じみた楽しい将棋なんて、僕たちファンは望んでない。かつてプロを目指していた巨瀬さんなら、その辺を気づいてもよさそうなのに、対局後のプロ側への批判はいただけない。
コメントありがとうございます。
匿名様のような厳しい意見も多いと存じております。
私は個人的には、巨瀬さんがあのような特殊な状況で、しかも敗戦後すぐだったので、どこまで本心だったかよくわからないと思っています。
あと巨瀬さんが2八角に気付いたのは、ソフトをドワンゴさんに提出した後の修正不可期間だったので、修正はできませんでした。この修正不可のルールに今回の結末の原因があるという意見があるのも存じています。一方で勝負に徹した阿久津八段を責めるのも違うと思いますし。
私は最初、電王戦には興味なかったんですが、このようなことがある事自体電王戦の訴求力なのかなと思っています。
コメントありがとうございます。
巨瀬という人間の未完成さと、大学教授である巨瀬のオヤジのFacebookでの、対局前の阿久津先生に対する失礼極まりない挑発的発言に、この親子のレベルの低さがみんな分かっただろうと思う。巨瀬の敗北は必然であり、負けて当然のポンコツソフトだったのだ。
以下、巨瀬のオヤジ:勝美の失礼なコメント(削除ズミ)
Katsumi Kose
阿久津八段は,順位戦A級全敗で降級決定,
森内前名人もA級からの降級の可能性があり、藤井元竜王は,B1からの降級が決定しています.
降級仲間同士で,どのような解説になるか,その点も注目です.
阿久津八段を醜いって書いた人の気が知れないし、棋士を舐めた発言してる開発者の一方的な考えもひどいと思ったわ。
常に対戦相手の弱点を探して毎日打ってる人に対してあまりにも程度の低すぎる発言だよ。それは機械に対してだって同じなのに、その手は卑怯とか言ったらもうその弱点残してるほうが悪いよ。勝負ってのはそんな世界だって誰も知ってる。
阿久津八段は相手の弱点を探してきて打っただけ。
AI開発者はプロの力の向上のためとか言ってるけど、じゃあ何のための勝負って形式の大会なんだよって感じだわ。言い訳がましい上に責任転嫁も甚だしい。
巨瀬って人の性格が捻くれてるとしか感じなかった。
未だに思い出すけど巨瀬さんの発言やっぱりガキンチョで草。
将棋のルール上なんの不正もやっていないのにプロがアマの使ったハメ手を使うとはだの、対戦相手を貶めすぎだわ。
アマの対戦記録すら研究して来たことをまず褒めて、自分達のソフトの弱点を知りながら何もしなかったことを恥じるべきだ。何から何まで相手のせいにして本当に子供。
勝ち負けに拘ってないっていうのも完全に建前。負けたらこれでもかと悔しがってるし。
研鑽を積める人とは到底思えない。俺ツエーしてドヤ顔したいだけにしかやっぱり見えないんだよなあ。
今となって振り返ってみると、
ハメ手に負ける程度のソフトしか作れなかったこと、あるいは致命的な弱点を知りながら修正出来なかった事を恥じるべきなのでは?としか思えませんね。
そしてこの頃はまだソフトと人間の大局がピリピリしていたんだなあと、わずか数年前の出来事なのに懐かしい気持ちになります。
「ソフトに負けると棋士の存在意義が無くなる!」という命題を真剣に論じていたのがなんと昔に思えることか!
実際はそんなことは全く無かった。ソフトが人間を明らかに越えた瞬間に逆にソフトと人間を戦わせる意義が無くなり、人間同士の勝負に戻ってきた。
時代の転換点と言うか過渡期の危うい空気感をリアルに体験出来て面白かったと思う。
巨瀬氏の態度を野球に例えるなら「自分は変化球が全く打てません。だから勝負を面白くするために変化球無しで直球だけで来て下さい」と勝手なお願いを押し付けるバッターのようなもの。
そして案の定変化球投げられて三振に終わって相手投手を「卑怯だ!」と言ってるようなもの。
こんな簡単で滑稽な事がなぜ分からないのか、当時議論になったのかまるで理解出来ませんね。
お前の中では野球と一緒なんだろうな。お前の中ではな。笑笑
巨瀬亮一さんチッスwww