2016年2月9日、「第1期電王戦」の記者発表会が開催され、対局日程や会場、スポンサーが発表されました。振り駒も行われ、各局の手番も決まりました。
以下のニコニコ生放送のタイムシフトでご覧になることができます。
注目の振り駒を行ったのは、ソフトバンクのロボットPepper。その結果、第1局はPonanzaが先手と決まりました。
第1期電王戦は、第3回将棋電王トーナメントで優勝したコンピュータ将棋ソフト・Ponanzaと、第1期叡王戦で優勝したプロ棋士・山崎隆之八段(叡王)による2番勝負。昨年6月に開催概要が発表されていました。
この記事では、発表会で発表された内容の概要をご紹介し、電王戦の関連各番組へのリンクをまとめて掲載します。
振り駒はPepper
振り駒をしたのはPepper。ソフトバンクなどが開発した世界初の感情を持ったパーソナルロボットです。まさに人間とコンピュータの共存を象徴するような存在。ソフトバンクの孫正義社長は電王戦に興味を持っていたそうです。
これまで安倍晋三首相やガルリ・カスパロフさんが行ってきた電王戦の振り駒。Pepperもこの日のために練習してきたとのこと。緊張していたようで、手に人という字を書いて飲み込むおまじないをしてきそうです。日本将棋連盟の谷川浩司会長が、Pepperの手に歩を5枚置き、Pepperが振り駒を実施しました。
その結果、歩が2枚、とが3枚出て、第1局の先手はPonanzaに決定。
対局会場は関山中尊寺と比叡山延暦寺
第1期電王戦は2番勝負で、各局2日制で行われます。
振り駒でPonanzaが先手となった第1局は、岩手県の平泉にある関山中尊寺で開催。山崎隆之叡王が先手となる第2局は、滋賀県の比叡山延暦寺で開催と発表されました。いずれもユネスコ世界遺産で、日本の歴史上重要な戦いを想起させる場所。
日程は、第1局が4月9日(土)・10日(日)、第2局は5月21日(土)・22日(日)です。
番勝負としては異例だと思いますが、第1局と第2局の間に1ヶ月以上の期間があります。山崎叡王の先手番用の練習期間のためかもしれません。
ルール
対局ルールは、先に発表されていた通りチェスクロック方式で8時間。昼食休憩1時間、2日目には30分の夕食休憩もあります。以前、ルールに関する記事を書きましたので、ご覧下さい。電王戦FINALとの比較になっています。
第1期電王戦ルール詳細。ソフト開発者に投了の権利あり、棋士は遅刻ペナルティなし、2日目夕食あり
また、本番と同じソフト・ハードが山崎隆之叡王に貸し出されます。
スポンサー
スポンサーとしては、「GALLERIA」のパソコンのサードウェーブデジノス、「電王手さん」のデンソー、ゲーム「幻想神域」のX-LEGEND ENTERTAINMENT JAPANの3社が発表されました。
デンソーさんによると、第1期電王戦向けの代指しロボット「電王手さん」は、これから開発するそうです。
関連番組
2月28日(日)、3月27日(日)、4月16日(土)には山崎隆之八段が出演して第1期電王戦特番がニコニコ生放送で放送。
最後の4月16日は、第1局の1週間後の放送ですね。第1局の結果次第で、番組の雰囲気が変わりそうです。
3月12日(土)・3月13日(日)に、電王戦直前イベント「Ponanzaに勝てたら300万円」が開催。
前回も「電王AWAKE(ノートPC)に勝てたら100万円」という企画が開催され、NEC将棋部の山口直哉さんがあの△2八角の戦法で勝利しています。△2八角は、その後の電王戦FINALで阿久津主税八段も採用しAWAKEに勝利しています。
映画「聖の青春」に山崎叡王が出演
山崎叡王は映画「聖の青春」に将棋道場の手合係として出演したとのこと(撮影済み)。また、KADOKAWAの角川歴彦会長(電王戦エグゼクティブプロデューサーでもある)によると、主演で村山聖九段役の松山ケンイチさんは以前聞いていた20キロより5キロ多く、25キロ体重を増量したそうです。
さらに「聖の青春 × niconico」という、コラボ企画が実施予定とのこと。
テーマ曲も制作へ
電王戦のテーマ曲の制作が決定したと発表されました。日本将棋連盟モバイルアプリのテーマ曲「ティロティロ」でお馴染みの西尾明六段が制作。曲は3月下旬に発表されるそうです。
その他、第1期電王戦の見どころはまた別の記事でお伝えしたいと思います。色々ありますが私(管理人)はまず単純に、どんな将棋になるのか楽しみですね。