元落語家で、ゲーム愛好家としても知られる伊集院光さんが、自身のラジオ番組「月曜JUNK 伊集院光 深夜の馬鹿力」で、将棋電王戦FINAL第2局(△永瀬拓矢六段VS▲Selene)の「角不成」について触れていましたのでご紹介します。
一般の人の反応として
伊集院光さんはゲーム好きではありますが、将棋はあまり詳しくないとのこと。ただ、そのような一般の方(将棋ファンではないという意味で)が、「角不成」の件をどう思っているのか、というのは興味深いところかと思います。
対局開始から最後までニコニコ生放送を観るような熱心な将棋ファンは、「ソフトのバグのおかげでプロ棋士が勝てた」とかは思わないわけですが、一般の方はどうなのか。極端に言えば、永瀬六段はバグを利用して、卑怯なことをした、というような風潮があると大変悲しいわけです。
そういう意味で、伊集院さんの意見というのは気になりました。伊集院さんは、電王戦第2局の2日後、2015年3月23日の深夜の番組で、この角不成に触れました。
コンピュータの気持ちを代弁
伊集院さんは、まず「角不成」について、普通の対局ではほとんど起こりえないことであり、コンピュータが戸惑ったのだ、ということを面白おかしく説明。
大半は下ネタだったので割愛しますが、一部だけ。伊集院さんは角不成の瞬間のコンピュータの気持ちを以下のように代弁しました。
「何してんの?だって今まで俺の知ってるデータ、1万回中1万回、成ってるのに、成らないって何?何なの?何があったの?・・・なんならもし、あの、今すごい気にかかっていることがあるなら、いったん将棋のソフトやめて、占いとか恋愛相談のソフト立ち上げることで何か力になれるんじゃ・・・」
上記のような気遣いの結果、バグったと説明していました。さすが、元落語家さん。面白い説明ですね。
礼を尽くした結果
伊集院さんは、永瀬拓矢六段が角不成でコンピュータがバグることを知っていたのだと説明。
そして「棋士の方も、真摯にコンピュータに勝とうとしている」とした上で、「すごくない?これは難しいところだけでど、俺は、(プロ棋士が)コンピュータとの対戦に礼を尽くしているからこそ、そうなっている(角不成を決行した)と思う」という見解を述べました。
おおお!!伊集院さんの「礼を尽くしている」という言葉ですべて伝わりますね。ゲーム好きだからなのかもしれませんが、わかっていらっしゃる、と思います。
参考までに、実際の他の棋士の方たちの見解や永瀬六段自身の説明は以下を参照ください。
コンピュータの未来
伊集院さんはコンピュータ将棋ソフトの未来についても言及。
これもまた下ネタなので説明しづらいですが、昔味わってしまった男性特有の痛みについてトラウマを持っている棋士は、一字駒(「玉将」ではなく単に「玉」など、一文字だけ書いてある駒)で、「玉」の上に「金」が乗る形を見て「怖い怖い」とビビるはず。未来のコンピュータはそういうのまで分析して指すという・・・・。
いや、あり得るかもしれないですね。盤外戦術というか、棋士がトイレに立ったらすぐ指すソフトとか・・・。
漫画の世界
そんな冗談はさておき、伊集院さんはこの角不成からのバグで投了について「すごいこと起こるなあ。やり尽くしているわけじゃないですか。そのなかで、そんなことする人いねぇじゃんっていう」とコメント。そして
「それこそ漫画とかの世界で、絶対的な敵が、一番原始的なやつに負けるみたいな。原始的なところに落とし穴があるみたいな。うわぁ、すげえな、と」
と、伊集院さんらしい表現で感想を述べていました。
電王戦は、将棋の中の世界ではない人たちも、将棋のことを話してくれる機会が多くていいですね。伊集院さん、ありがとうございました。
コメント
「角不成に動揺するコンピュータ」をどう料理すれば「大半が下ネタ」な仕上がりにになるのか、そっちのほうに興味がわきました。
それにしても管理人様のアンテナの範囲広すぎ。伊集院さんのラジオまでチェックしてるとは。
コメントありがとうございます!
深夜のラジオですので・・・とてもここには書けません。
いえいえ、チェックしているわけではないのですが、Twitterを見ていましたら
伊集院さんがラジオで話したという情報が流れてきまして、それで興味をもって
探して聞いてみたという感じです。それが面白かったので書いてみました。
なのでアンテナはそんなに広くないです。Twitterが頼りですね。
いつもコメントありがとうございます。