2015年4月に将棋棋士としてプロ入りしたばかりの青嶋未来四段が、6月13・14日に行われたチェスの全国大会で優勝するという快挙を成し遂げました。
スイス式で8回戦行われたという大会で、青嶋四段は7勝1敗の好成績。
「快速」の名だけあって、他の大会(全日本選手権など)より早指しで、持ち時間は25分+1手10秒(チェスでは一般的な持ち時間の方式で、1手につき10秒持ち時間が加算される。そのため10秒以内に指せば持ち時間が増えることになる)という大会でした。
追記:青嶋四段がチェスを始めたのは、2014年11月の羽生善治名人VSガルリ・カスパロフさんのチェス対局を見たのがきっかけのようで、日本将棋連盟モバイルのインタビューでも以下のように答えています。
チェスの全国大会で優勝した青嶋未来四段。将棋連盟モバイルの5月7日のコラムにインタビューが載っていますが、取材当時は2月中旬でした。「最近チェスを始めました」と話していた青嶋四段、…おそるべし。 pic.twitter.com/6NhA84vAVS
— 日本将棋連盟モバイル (@shogi_mobile) 2015, 6月 15
なんという学習スピードでしょう・・・。
以上追記でした。
早指しが得意
青嶋四段はこの週、関東若手棋士のグループ「東竜門」のツイッターアカウントでチェスのトレーニングをしていることを報告しており、前日には以下のツイートもしていました。
明日、明後日は全日本快速選手権(チェスの大会)です。今日しっかりと準備して、好成績を残せるよう頑張ります!(青嶋)
— 東竜門〜関東若手棋士〜 (@wakate_shogi) 2015, 6月 12
そして1日目終了時点でこのツイート。
今日は快速選手権(1日目)でした。
まさかの4連勝で、トップに立つことができました!明日も頑張ります!(青嶋)
— 東竜門〜関東若手棋士〜 (@wakate_shogi) 2015, 6月 13
その2日目、突然のこのツイート。
この土日に開催された全日本快速選手権は、プロ棋士の青嶋未来くんが7勝1敗で単独優勝です。3回目のチェス大会参加にして、全日本上位クラスをことごとく破っての優勝は、見事と言う他ありません! (写真は7R の入江戦) pic.twitter.com/QtwYGMKQfD
— 小島慎也 (@Shinya_Kojima) 2015, 6月 14
小島慎也さんは、日本チェス界の第一人者であり、全日本チェス選手権などの大会を何度も優勝しており、羽生善治名人の(チェスの)練習パートナーとしても知られます。
青嶋四段も優勝を報告。この素敵な笑顔!!
今日は快速選手権(2日目)でした。7Rで負けたものの他は全部勝つことができ、なんと優勝することができました!(青嶋) pic.twitter.com/eSYWhJKZjx
— 東竜門〜関東若手棋士〜 (@wakate_shogi) 2015, 6月 14
青嶋四段は、以前「将棋ウォーズ」のニコニコ生放送番組に出演し、その早指し力を見せつけていました。
将棋で早指しが得意ということは、チェスでも早指しが得意なのかもしれません。
レイティング
ちなみに、青嶋四段のチェスの実力は一応、日本チェス協会のレイティングに掲載されています。
対局数が24局以下であるため、仮レイティングということですが、1951です。(6局、4月20日締め切り時点)
仮レイティング対象者では最も高い数値です。2位の方のレイティングは1482で、圧倒的です。(訂正。レイティング表が降順に並んでいるものと勘違いしていました)
まだ、仮レイティングではありますが、数字だけ見ればトップ20に近い位置にいます。
そして今回の優勝。
追記(2015年6月24日):
国内レイティングが更新されたようです。
小島慎也 2449 (-8)
青嶋未来 2407 (+456)
馬場雅裕 2312 (+26)
ゴールデンオープンで4位、快速選手権で1位を獲得したプロ棋士の青嶋くんは、大幅にレイティングを上げて、一気に2400台に躍り出ました。試合をしていない南條くんが2440、羽生さんが2415
おおおお!!
羽生善治名人、小島慎也さんとのご縁
将棋界におけるチェスプレイヤーとしては、やはり羽生善治名人が有名。一時国内レイティング1位だったこともある実力者。他に森内俊之九段なども有名です。
そしてここにきて青嶋四段の登場。
現在国内のレイティング1位は前述の小島慎也さん。青嶋四段とは同じ名門の麻布中学校・高等学校の出身です。
なお、小島さんのブログによれば、最近、羽生名人とトレーニングをしたそうです。
久々に羽生さんと指す機会が訪れました。名人位を防衛されたその夜に、私にトレーニングの誘いがきたことは、素直に驚きです
羽生さん!!!その夜って!!
・・・なにか、羽生名人、小島さん、そして青嶋四段の、3人の縁を感じてしまいます。
これは青嶋四段、もしかして羽生名人とは将棋で対局する前に、チェスでの対局やトレーニングがあるかもしれません。
とにかく、優勝おめでとうございます。いつかどこかでこの時の話をしていただきますと、幸いです。
コメント
仮レートは日本人の中でということでは?一部のマスター2500や2400台の仮レートついてますので。
ご指摘いただきまして、ありがとうございます。
記事中にも書きましたが、レイティング表の最初の3人だけを見て、ポイントの順に並んでいると勘違いしていました。記述を削除致しました。
ありがとうございました。
今日チェスプレイヤーの小島さんのブログで、青嶋四段のレーティングが発表されてましたね。
以降は余談です
この記事が更新された暫く後に思ったのですが、チェスも多いですし、バックギャモンも森内さんや片上さんがありますし、
いっそ(将棋と)囲碁との戦いカテゴリを、他頭脳ゲームカテゴリでやったらどうかな?と思いました。
多分チェス・バックギャモンは、かなり今後共続報が続きそうですし。
以上、余談メインのコメントでした(笑)
コメント、情報ありがとうございます。
追記させていただきました。小島さんのブログ見てすげえなあと思っていたんですが、コメントをいただいて、記事を書いたことを思い出しました。
なるほど、そうですね。最初からボードゲームという括りにしたほうが良かったですね。しかし1回作ってしまって、変更となるとこれが悩むところなんですよね、技術的な問題もあって。
近々、大幅に改造すると思います(現在思案中)。やっぱりカテゴリが使いにくいので、タグをメインに検索してもらうような感じで考えています。
カテゴリ=1記事につき1つのみ。タグ=1記事につき複数可能です。例えばこの記事の場合は「チェス」「ボードゲーム」「青嶋未来」などのタグが考えられ、それぞれにリンクを貼ります。
いつも助言いただきましてありがとうございます。