国史研究家の吉木誉絵さんによる「日本の歴史と将棋の駒の再利用ルール」の解説

作家で国史研究家の吉木誉絵さんによれば、2015年4月、中国・上海の101階建て、高さ492メートルの高層ビルにおいて発生した事故が、ボードゲームの歴史と深く関わっているそうです。

この事故は、高層ビルの91階の窓の外で清掃をしていた作業員が乗ったゴンドラが、強風にあおられたというもの。ゴンドラは振り子のように大きく揺れ、何度もビルの壁に打ち付けられました。世界一恐ろしいジェットコースター状態。

作業員の救助には15分もの時間がかかったといいます。

5月15日のフジテレビ系「全力!脱力タイムズ」では、吉木誉絵さんがこの事故についての持論を述べました。

日本の歴史と将棋

吉木さんは国史研究家の立場から、この事故を「一種の公開拷問」だと解説。中国ではこれまでの歴史上、王朝の交代が頻繁にあり、その交代の際には前の王朝の一族が根絶やしにされてきた、これを易姓革命という、と説明。西洋においても、民族同士の争い、宗教戦争があったと述べました。

ところが日本においては、内乱はあったにせよ、このような大量の人が命を奪われるようなことは無かったと。吉木さんによれば、そういった歴史、価値観がボードゲームに現れているとのこと。

平和とは何か

そして、インドのチャトランガから派生したボードゲームのうち、チェスなどと違い「世界で将棋だけが、相手から取った駒を自分が再利用できる」のは、「血を絶やす戦いを好まなかった日本の歴史」が関係しているという。

吉木さんは「平和の精神、価値観が日本の将棋に表れている。平和とはなにか、とか。考える上で非常に深いところではある」と、結論付けました。

持ち駒から考えるニュース

まあ正直、上海の事故が「公開拷問」というのはこじつけ(この番組の趣旨は、ニュースから無理やりにこじつけて持論を展開するというものである)ですが、それは置いておくとして、国史研究をされている方から改めて「ボードゲームのルールと国の歴史」を言われると、はっとしました。

そういえば、チェスの伝説的プレイヤー、ガルリ・カスパロフさんも、羽生善治名人との対談で「チェスも将棋も社会の鏡。伝わりながら土地の気質を取り込んできた」と話していました。

ETV特集「羽生善治×ガルリ・カスパロフ対談」

なお、Wikipediaの「持ち駒」のページによれば、日本の本将棋だけが持ち駒ルールを採用している理由について以下のようにあります。

有力とされているのは、「本将棋の駒が敵味方で全く同一の色・形をしていることから、取った駒を自分の駒として使うことを発明できた」とする説(木村義徳など)である。

あと、逸話として最も有名なのは、終戦直後、GHQが持ち駒の再利用を「捕虜虐待」だと言って将棋を禁止しようとした時の話。同じページから。

升田幸三は「将棋の駒の再利用は人材を有効に活用する合理的なものである」(中略)「男女同権といっているが、チェスでは王様が危機に陥った時には女を盾にしてまで逃げようとする」とGHQに直談判

ルールの成り立ち一つとっても、歴史あるゲームは奥が深いですね。

たとえ棋力が低くても、こういう歴史を紐解いていくだけでも楽しめるのが将棋の魅力だと思います。

そして社会で起こっている出来事と、無理やりにでもこじつけてみる。ニュースの見方が変わるかもしれません。

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