渡辺明棋王が絶叫「僕らは将棋界の未来を担わなきゃいけないんですよ」。人生最大の危機に直面

普段の対局や解説でも冷静な渡辺明棋王が、「僕らは将棋界の未来を担わなきゃいけないんですよ」と絶叫したという話が、雑誌「将棋世界」の2015年7月号に掲載されていますのでご紹介します。

広瀬章人八段らとの欧州旅行

渡辺明棋王や広瀬章人八段のブログにも記載されていますが、今年のゴールデンウィークにはこのお2人に記者の大川慎太郎さんが同行し、3人で欧州旅行を楽しんでいます。

目的は主にサッカー観戦。2人ともサッカー好きで知られています。佐藤天彦八段も参加の予定だったようですが、勝ちすぎて日程の都合がつかず見送ったとのこと。

トリノダービー

将棋世界では、このヨーロッパ旅行の模様が、大川慎太郎さんによる「広瀬・渡辺の欧州旅行記」という記事で紹介されています。6ページにわたる旅行記は、オールカラーとなっていますので、2人のファンは必見です。

旅行のハイライトは「トリノダービー」。イタリアのトリノに本拠地を置く名門サッカーチーム「ユヴェントス」と「トリノ」の試合です。

私(管理人)もかつてサッカーを熱心に観ていた時期がありまして、その時の知識で言えばイタリアのサッカーリーグ(セリエA)は、欧州各リーグのなかでもとりわけ危険な印象。

セリエAのプレースタイルもそうなのですが、スタジアムも普通に発煙筒が焚かれていたり、時にはグラウンドに投げ込まれたり、喧嘩があったりする。あとなんとなくイタリアといえばマフィアのイメージがあります。

アウェイ席に

そんな中、日本人3人の一行はこともあろうにスタジアムのアウェイ側の席に。

説明しますと、サッカーでは普通、ホームチーム(本拠地で戦うチーム)とアウェイチーム(相手の本拠地に乗り込んでいくチーム)が対戦しますが、客席はホームチーム側の方が多く用意されることが一般的です。

ホーム側の客席と、アウェイ側の客席は区切られています。両チームのサポーターが接触すると危険なので。フェンスで区切ったり、緩衝地帯(空席)を設けたりもします。それでも時折、フェンス越しで両チームのサポーター同士が物を投げ合ったり、小競り合いをしたりします。時には怪我人が出たり、大事件が起こったりします。危険なのです。

特にアウェイ席は、スタジアムのほんの一角に設けられるのみで、周囲をホーム側のサポーターが囲んでいることもあるので危険です。渡辺棋王らが体験した席がどのようなものだったのかは正確にはわかりませんが、将棋世界によれば「爆竹が炸裂」とか「周囲を見渡すと赤色の物体が飛び交っている。発煙筒じゃないか」とかいう状況だったらしいです。

将棋界の未来を

それでも広瀬章人八段は「のんびりとビールを口にして、ボールの行方(ゆくえ)を眺め」ていたそうです。なんか、想像できます。広瀬八段らしい。

一方の渡辺棋王。周囲の状況に怯えて、真剣な表情で「帰りたい」と漏らす。そんな渡辺棋王に大川さんが「大丈夫ですって」と声をかけたところ、棋王は・・・

「僕らは将棋界の未来を担わなきゃいけないんですよ」と絶叫した。大げさではない。本当に叫んだのだ。

発煙筒が飛び交うスタジアムで絶叫する渡辺棋王。微笑ましすぎる。帰路、渡辺棋王は「人生最大の危機だった」と溜息をついたという。

確かに、30歳前後の世代でトップを走る2人ですから、「将棋界の未来を担う」との発言は本当のことです。

そしてその覚悟を日本から遠く離れたイタリアの地で叫ぶ。棋王の叫びが日本まで聞こえたでしょうか。

渡辺明棋王の読み

3人は試合終了の2分前にスタジアムを出たそうです。これは、試合終了後にサポーター同士の喧嘩が発生しがちであることを見越してのことだと思います。また試合終了後は帰り道が大変混雑するので、時間がかかるのと、やはりここでも喧嘩が発生しがちなので、早めにスタジアムを出るのは賢明な判断だと思います。

実はなんと、翌日の現地のニュースでは、この試合のスタンドで「紙爆弾」なるものが炸裂し10人が怪我をしたことが報じられたそうです。逮捕者が出るなど近年稀にみる最悪の試合だったとのこと。

さすが渡辺棋王の読みだと思います。正確です。

海外での普及活動も

大川さんによる「欧州旅行記」には、上記のほか、ミラノ、ヴェネツィア、フィレンツェなどでの2人の様子が紹介されています。

また、ドイツでは普及活動もされています。その様子も、丁寧に書かれていますので、興味がある方はぜひ将棋世界を購入して読んでみてください。

おまけ

最後に、大川さんのツイッターから2人の旅行の様子がわかる画像付きのツイートをご紹介したいと思います。

これは「トリノの帰り」ということで、「人生最大の危機だった」と渡辺棋王が振り返ったあたりですね。

広瀬八段の笑顔が印象的。

なんかおしゃれなことをやってます。

広瀬八段ファンなら永久保存したい写真。

サッカー観戦の様子。平和なドイツ・レバークーゼン。

そして渡辺棋王ファンなら永久保存したい写真。渡辺棋王はぬいぐるみ好き。

以上です。

渡辺棋王、広瀬八段、大川さん、楽しい旅行記をありがとうございました。

将棋ワンストップをご覧いただきありがとうございます。ぜひシェアをお願いします

記事の追記や更新の通知はツイッターで行います。フォローをよろしくお願いします!

スポンサーリンク

コメント

  1. 観る将リーマン より:

    私も、将棋世界読みました。
    旅行の準備や観戦スタイルにも棋風があるんだなぁと、楽しく拝読してたんですけど、渡辺棋王の絶叫には笑いました。

    でも今期のA級順位戦みると、若い方から
    天彦八段、広瀬八段、渡辺棋王なんですね。

    これは、将棋界の未来、担ってますわ。

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます。

      これ最高でしたね、大川さんの文章が面白いですし。大川さんがツイッターに写真を上げていたのを見ていたので、どんな旅なのか気になっていました。
      そういえば!A級の若い人たち3人なんですね。天彦八段が加わっていたらすごい豪華メンバーの旅行。
      「僕らは将棋界の未来を」の言葉がさらに厚みを増す。

      私はまだ将棋世界(7月号)途中までしか読んでいないのですが、面白い記事が多いですね。
      渡辺棋王がらみでいえば、義理の兄の伊奈六段のお話。王位リーグ入りを素直に喜べないとか。

      コメントありがとうございます。

コメントをどうぞ

メールアドレスが公開されることはありません。