将棋連盟とドワンゴ、将棋電王戦の後継棋戦を検討「タッグマッチは白紙」「関係各社と協議中」

2015年4月11日に行われた将棋電王戦FINALの最終第5局の終了後の記者会見で、同棋戦を主催したドワンゴの川上量生会長、および日本将棋連盟の谷川浩司会長から、「電王戦タッグマッチではない」電王戦の後継棋戦を検討しているとの発言がありました。

タッグマッチは白紙

記者会見では、川上会長が「いずれ質問が出ると思うので」としたうえで「以前、電王戦タッグマッチを電王戦の後継として考えているといったん発表したが、現在タッグマッチは白紙状態にあります」と発言。

さらに「それに代わる、新しい電王戦の棋戦を実は本日発表したいという風に思っていたのですが、諸事情により調整がつかず、現状発表できない。ですが弊社としては電王戦を何らかの形で続けていきたい。将棋連盟様とこれからも協議する」ともコメントしました。

ファンの意見で

これを受けた谷川浩司会長からも、「昨年8月にいったん発表したタッグマッチの棋戦化については、将棋ファンの皆様のいろいろなご意見もいただきまして、いったん白紙とさせていただきます。ドワンゴさん、関係各社様とも今後について協議中でございます」との言葉がありました。

テーマが出尽くしたと思っていた

ただ、今回のような団体戦の形式についてはやはり終了するようで、その理由について川上会長は「団体戦の形式で出てくるテーマが出尽くしたという思いが(FINALが始まる前は)あった」と発言。しかしながら「実際にはもっと、特に今回のFINALは一番想定外のことが起こった」とも述べていました。

確かに、今回は永瀬拓矢六段の角不成、やねうらおさんの「持ち時間設定変更」予告、さらにAWAKEのの21手、わずか49分での投了など、人間とコンピュータの戦い「らしい」テーマが色々と出てきて、運営も大変だったと思います。

電王戦のテーマ

川上会長は、上記発言より前に「電王戦の大きなテーマ」についても言及。それは「コンピュータと人間との関係を世の中に問うこと」だとし「今回のFINALは、人間とコンピュータが性能を競うということはどういうことか、いろいろな問いを投げかけてくれた。大変満足している」とも述べました。

したがって、電王戦の後継棋戦についても「人間とコンピュータとの関係を問う」ことができるような形になると思われます。

個人的事情

私(管理人)は、個人的には後継棋戦がどのような形になるのか、楽しみでしょうがありません。

上記の通り、谷川会長からは、電王戦タッグマッチについては将棋ファンの声で取り止めになったと言及がありました。(私はあれはあれで、あってもいいかな、とも思っていましたけど)

私は、これはファンの声が、将棋のあり方についての意見が、日本将棋連盟にも届いたということだと理解しました。

何を言いたいのかというと、将棋についていろいろ思っている方はぜひ声を上げるべきですね。それが電王戦の後継機戦、ひいては斜陽産業と竜王が言っている将棋界全体を盛り上げることだと思います。私の場合はたまたま、こうやってサイトを立ち上げることができ、将棋ファンを増やそうと思って運営していることにやりがいを感じています。

私は以前書いた記事で、「ソフト開発者が自転車を漕いで発電しその電力で将棋ソフトを稼働させる」という棋戦を提唱しました。もちろん冗談です。しかしそんな冗談でも、いろいろとご批判を受ける結果になりました。それだけ、ファンの方の将棋に対する思いが強いのだと受け止めました。

一応参考までにその記事は以下。

片上大輔理事は将棋電王戦の継続に否定的「FINALですよ。二度とないからできる」

そしてお願い

このサイトも運営3ヶ月目、なぜかYahoo!ニュースでも記事を紹介いただくようになりました。

http://news.yahoo.co.jp/pickup/6156166

朝日新聞と毎日新聞に挟まれて「将棋ワンストップ・ニュース」。違和感がすごい。

しかしながら、私は将棋ファン歴が短く、将棋界についてまだまだあまり事情も詳しくありません。ですので、コメントやツイッターなどでいただく意見は貴重だと思っています。

そういうわけで、将棋ファンの皆様、今後とも将棋ワンストップをよろしくお願い申し上げますとともに、運営や記事についてご意見がある方はぜひコメント、ツイッターなどで声をお寄せ下さい。

特に「こういう話題も取り上げるべきだ」とか「こういう意見も記事にすべき」というのは歓迎します。もしかしたら、その意見が将棋ワンストップの運営に反映され、それがYahoo!ニュースを見る人の目にも届くかもしれませんよ。

以上、長々とありがとうございました。

あ、これは電王戦の後継棋戦の記事でしたね。ドワンゴさん、将棋連盟さん、楽しみにしていますのでよろしくお願いします。

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コメント

  1. ノラ より:

     初めましていつも楽しく拝見しています.このようなサイトは貴重なのでこれからも続けて頂ければうれしいです.この記事にコメントがないのはファンの意見の反映という観点からいけないと思い初めてコメントします.
     結論から申しますと電王戦の打ち切りは妥当で、新たな後続棋戦の開催には反対です.そもそも「コンピュータと棋士の共存共栄」というコンセプトに反していますし、今回の結果から棋士が普通に指していたのでは勝てないと証明されたからです.だからといってコンピュータ対策に時間をかけることは意味の無いことですし、公式戦に影響が出る可能性があることからこれ以上棋士に負担をかけることは無駄だと考えます.人間はミスをします.A級棋士でさえ詰みを見逃したり、頓死したり、段位の低い相手に負けることは珍しいことではありません.そういったことを考えればコンピュータ将棋はトップ棋士をすでに抜いていると思っています.しかし技術という点では負けていないと考えており、それは年末に森下九段が証明したところです.それでもプロでもない外野(ネットや記者)が継ぎ板の使用に関してケチをつけるなどうるさいことこの上ないので、もうコンピュータと棋士の対局はやめたら?というのが正直な感想です.
     また、プログラマの人間性にもうんざりしました.人間的にすばらしい方がいる反面、やたら挑発したり、タイトルホルダーと戦わせろと言う人もいて、それを煽るような演出をするドワンゴにも同様に失望しました.ドワンゴに棋戦を開く資格がないと考えるのも後続棋戦の開催に反対する一つの理由です.
     電王戦ですが特に第三回、ファイナルは真剣とバラエティのバランスが悪かったように感じます.将棋ファンはもっと将棋の解説をしろよと思うだろうし、プログラムに興味がある人はもっとアカデミックな解説をしろよと思ったでしょう.また、対局者もプログラマ側でもコンピュータ将棋を生業としている人もいれば片手間で作っている人もいて、人生そのものだという人もいれば勝敗にはこだわらないという人もいます.対する棋士でも存在意義が失われると危機感を感じている人もいれば、大して重要視していない人もいました(棋士は公式戦が全てなので当たり前ですが).そんな状態でこれから続いたとしても意味が無いと思うので今回で最後なのは良かったと思います.
     共存共栄という観点ではダッグマッチが一番近い気がしますが、個人的にはあまり面白いとは思えませんでした.わざわざ大会を開かなくとも棋士のなかにはコンピュータで練習している方もいますし、公式戦でも参考にした手が指されることも増えてきました.なので新たな後続棋戦の開催には反対です.コンピュータは電王トーナメント、棋士は既存棋戦の中継でそれぞれやれば良いのではないでしょうか.棋戦中継は1週間くらい見られるようにして頂けるともっとファンが増えると思うのですが・・・.管理人さんはいかがお考えでしょうか.
     散々書きましたが電王戦は私個人としては好きな面もありました.これを見て将棋やプログラムに興味を持った人もいるでしょうし、私自身も小学生以来やってなかった将棋を本格的に始めるきっかけになりました.すべての関係者に感謝しています.

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます!いろいろな立場からのご意見を歓迎します。

      私なりに整理して、2つの論点をあげてみました。

      1つ目は、「コンピュータと人類」という電王戦のテーマに関することです。
      2つ目は、将棋界にとっての電王戦ということです。

      1について、私の個人的な考えを申し上げますと、言い方は悪いかもしれませんが「電王戦は来る未来の実験場的なもの」というのが電王戦のテーマの意味だと思っています。電王戦そのものが共存の場ではないと思います。

      空想の世界ですが、未来では人工知能で動く、人に代わるものが存在します。特に、肉体労働より頭脳労働・クリエイティブの現場で。
      例えば家の設計士、デザイナー、薬剤師、銀行員などの一部は、人に代わって人工知能が働いています。

      そこでトラブルが発生します。例えば家に泥棒が入られた、泥棒に入られたのは家の設計上の欠陥があったから、家を設計したのは人工知能、人工知能を設計したのはプログラマ、家主はプログラマに責任を問う。

      将棋はゲームなので勝ち負けの影響は限定されますが、上記のような世界ではどんな影響があるか。様々な立場のプログラマがいて、その態度が批判されたり、どこまで責任があるか議論されたり、そもそも人工知能に家を設計させることの是非が議論されたりするのはもちろん、場合によっては死人が出たり莫大な損失が出たりする。でも人工知能は生活に手放せない、どうやって共存していくか。

      そういうことの小さな実験場だと思えば、今回発生したトラブル(に見えること)は、私個人の考えとしては、特に問題だとは思っていないです。

      ただし、ここで2つ目の論点が出てきます。これが将棋界にとって、将棋ファンにとって価値があることかということです。おそらくノラ様が気にされているのはこちらの論点かと。

      これも私個人の考えです。私が将棋ファン歴1年ちょっとの新参者だと思って何卒寛大な気持ちでお願いしたいのですが、私はこれも価値があることだと思っています。

      将棋界にとってもひとつの「実験場」。これまでスポンサーとなってくれた新聞社は、棋譜を掲載すること、あるいは将棋という日本の伝統に寄与することに、お金を出す価値を見出してきたと思いますが、これからはどうでしょうか。新聞社の経営を心配する日々を送るのはつらいものです。

      例えば自動車メーカー、ハイテク企業、電子機器メーカーは、スポンサーになることに価値を見出すかな、どうやったらスポンサーとして共に歩んでくれるかな、と考えた時、ドワンゴさんと組んで電王戦を開催したことはいい経験となったと思います。

      それから、最も個人的な事情で言えば、普段将棋を見なくても、電王戦を一緒に観戦してくれるという友人がいます。私は電王戦をリビングのテレビで観ています。友人らとリビングで別のことをしながらも、テレビに映る電王戦の話をしたり、時々見入ったり聞き入ったりしています。電王手さん、おやつ、歴史的な対局場、レポーター、ソフト開発者などについて、将棋に詳しくないいろんな人が見て、何かを言える。これが電王戦の楽しさですね。

      長文でしたがそんなところです。ご提案の棋戦中継の視聴期間ですが、これは私もあったほうがいいと思います。ただスポンサーさんがどう言うかですかね。つまり、棋譜や観戦記を掲載するスポンサーさんにとっては、利益を損ねる行為だからです。

      ところで、せっかくノラさんが「ファンの意見」を書いていただいたので、これを当サイトの記事にしませんか。ぜひご寄稿お願いしたいということです。

      当サイトでは多様な意見を求めています。一管理人の個人的な意見がなるべく強く出ないようにしたいのです。

      寄稿について

      ぜひご検討を。サイトの趣旨はAboutに記載です。

      コメントありがとうございました。今後とも宜しくお願いいたします。

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