NHK杯の清水市代女流の冒頭挨拶はアドリブなのか。意外と少ない「ごきげんいかが」などセリフをパターン化

2014年度からNHK杯テレビ将棋トーナメントの司会を務める清水市代女流六段。タイトル獲得合計43期、4つの永世称号を持つなど、女流棋界の大御所です。

そんな清水市代女流ですが、注目なのはNHK杯での冒頭の挨拶。「ごきげんいかがでしょうか」「好手妙手の数々を」などと言うあれです。あれって毎回微妙に違うと思うのですが、清水女流のアドリブなのでしょうか。

と疑問に思っていたところ、やっぱりアドリブだとわかりました。というのも、2015年4月19日のNHK「将棋フォーカス」では、「これがNHK杯戦だ!」という特集があり、この特集の中で清水女流に出されているカンペの内容が明らかになったからです。

挨拶カンペと実際の違い

特集では、NHK杯冒頭の挨拶のリハーサルシーン(今期の1回戦第1局のときのもの)が流れました。その時、スタッフから清水女流にカンペ出されてたのですが、その内容は以下でした。

(カンペ)「みなさんこんにちは。清水市代です。日曜日のひとときNHK杯戦でお楽しみください。それでは今期のトーナメント表をご覧戴きながら出場棋士をご紹介します。まずはAブロックです」

これが、4月5日の実際の放送では以下のような挨拶になっていました。

(実際)「みなさまこんにちは。ごきげんいかがでしょうか。司会の清水市代です。いよいよ今日から新たな期がスタートいたします。今期はどんなドラマが生まれるのでしょうか。それでは今期のトーナメント表をご覧戴きながら出場棋士をご紹介致します。まずはAブロックです」

おおお!!!!結構違う!

アドリブの検証

まず、「みなさん」は「みなさま」になっています。それから「いよいよ今日から」~「ドラマが生まれるのでしょうか」は清水流のアドリブだということがわかります。一方で「日曜日のひととき」はカット。細かいところでは「ご紹介します」が「ご紹介致します」になっています。

あと、なぜか印象に残る「ごきげんいかがでしょうか」を加えて、首をかしげるようなアクションもされています。

冒頭の挨拶のパターン化

上記のものは新年度の開始ということで特別でしたが、通常の放送ではどうなのか。

パターン化し、いちいち全部書くのは面倒なのでセリフを以下のように略します。

1「みなさまこんにちは」・・・みなさま

2-a「ごきげんいかがでしょうか」・・・ゴキゲン
2-b「いかがお過ごしでしょうか」・・・お過ごし

3「司会の清水市代です」・・・司会清水

4「日曜のひととき」・・・日曜

5-a「究極の」・・・究極
5-b「研ぎ澄まされた」・・・研ぎ
5-c「選び抜かれた」・・・選び
5-d「(なし)」・・・(なし)

6-a「好手妙手の数々を」・・・好手妙手
6-b「読みと技の数々を」・・・読みと技

7「お楽しみ下さい」・・・お楽しみ

イレギュラーな場合を除き、1から7を使って冒頭のセリフが構成されていることがわかります。

例えば、2015年4月19日の放送ではこうです。

「みなさま・ゴキゲン・司会清水・日曜・研ぎ・好手妙手・お楽しみ」

4月12日はこう。

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・選び・読みと技・お楽しみ」

この2回だけでもかなり違ったアレンジがきいていることがわかります。

法則性がある?

ではあと10回ぐらいサンプルをとります。昨年度末の放送から順にさかのぼります(矢内理絵子女流五段の回、および決勝は除く)。

「みなさま・ゴキゲン・司会清水・日曜・究極・読みと技・お楽しみ」

「みなさま・ゴキゲン・司会清水・日曜・研ぎ・好手妙手・お楽しみ」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・(なし)・好手妙手・お楽しみ」

「みなさま・ゴキゲン・司会清水・日曜・研ぎ・読みと技・お楽しみ」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・究極・読みと技・お楽しみ」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・(なし)・好手妙手・お楽しみ」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・研ぎ・好手妙手・お楽しみ」

1月4日はお正月なので、イレギュラー。サンプルにはならないですが一応。

「みなさま・あけましておめでとうございます・司会清水・本年もNHK杯将棋トーナメントをよろしくお願いします」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・選び・好手妙手・お楽しみ」

「みなさま・お過ごし・司会清水・日曜・研ぎ・読みと技・お楽しみ」

「みなさま・ゴキゲン・司会清水・日曜・研ぎ・読みと技・お楽しみ」

2回連続同じセリフはない

本当は1年間全部検証すればいいのですが、とっても面倒なのでやめます。ただ、上記で観た限り、2回連続同じセリフはありそうでないです。

ゴキゲンは定跡かと思っていましたが、意外と「いかがお過ごしでしょうか」が多い(ゴキゲンは12回中5回)。

「好手妙手」と「読みと技」はちょうど半々。「選び抜かれた」「研ぎ澄まされた」「究極」「(なし)」の争いは、「研ぎ」が6回で半数を占めました。

ローテーションに法則があるのかなと思いましたが、特に見つかりませんでした。なにか見つけた方は教えて下さい。

邪魔にならないように

なお、将棋フォーカスの特集内では清水女流へのインタビューも行われました。

大御所にも関わらず謙虚に「毎回毎回、対局者も解説の先生も違うのでまったく慣れない」と話しており、現在でも緊張しているそうです。そして「あまり恐れずに、自分らしさを出していけたらいいかなーと思い・・・あっ、対局者の邪魔にならないように出していきたいと思います」と2年目の意気込みを語っていました。

というわけで、今後は冒頭の挨拶にも注目したら面白いかもしれません。NHK杯戦の楽しみのひとつとして、いかがでしょうか。このページをブックマークして、日曜の10時半になったら開いて、パターンをなぞってみてください。

それではみなさま、ごきげんよう。

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コメント

  1. kewpiehoney より:

    マンモスです。

    目のつけどころが違いますね。
    故・米長邦雄先生だったら
    「どっちでもええやないか」とおっしゃるのではないでしょうか(^^)

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます。マンモスです。

      言葉を大切にする当サイトならではの・・・。

      誰もが気になる疑問を解決しようという試みであり、序盤に工夫を見せる清水市代女流に対する応援です。
      というかNEWS by 管理人ならではの記事ってどんなのがいいかというのが最近の悩みですが。

      コメントありがとうございます。

  2. やったか? より:

    管理人様、解析ありがとうございます。

    矢内さんが司会(聞き手)の時は通りいっぺんの挨拶でしたから、変化のある挨拶はある種新鮮でよかったのですが、まさかこんなシステムになっていたとは・・・。
    NHKの将棋講座テキストにも載ってませんよね。素晴らしいです。

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます。

      こんな記事書いておいて来週いきなり違うパターンが来たら困るのですが・・・

      どこにも掲載されていないと思います。マニアック過ぎて、分析しようとする人もいないと思います。
      しかし法則性がなにかないか気になります。

      NHK杯をより楽しくご覧いただけたら幸いです。
      コメントありがとうございます。

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