中村修九段「塚田さんに攻められて性格をおかしくされた」。NHK杯、豊島将之七段が塚田泰明九段に勝利

2015年4月12日に放送された第65回NHK杯テレビ将棋トーナメント1回戦第2局は、先手となった豊島将之七段が後手の塚田泰明九段に勝利。

内容としては、先手の豊島七段が、塚田九段の得意な「矢倉と横歩取りを準備してきた」と対局前インタビューで発言し、その通り矢倉の将棋に。そして宣言通りの周到な準備の結果が現れたのか、中盤以降で優勢を築き、最後は長手数の即詰み(おそらく23手詰め)で勝利を飾りました。

豊島将之七段の弱点

解説は中村修九段。同じ「55年組」の塚田九段が対局者だったためか、後述するような、まるで性格診断のような解説をされていました。

豊島七段の印象については、なにか義務的に「ほんとに隙のない将棋」と述べ、一方で塚田九段の印象については「若い頃からそうなんですけど、『攻めっ気120%』とか『塚田通れば道理が引っ込む』とか言われて、変わらず攻め将棋を貫いてこられてある意味素晴らしい」と述べました。

また、豊島七段については「弱点は花粉症。最近は甜茶を飲んでいる」という、ファンにとってはありがたい情報も披露しました。

塚田さんに性格をおかしくされた

ハイライトは56手目、後手の塚田九段が△6四角とした場面。

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ここで解説の中村九段は「▲3八飛車と引くんじゃちょっと弱い感じがしますしね。定位置に戻るみたいで。△4五歩には場合によっては銀を引くみたいな」と解説。その手に聞き手の清水市代女流六段は、この日一番の大きな声で「▲3七銀ですか!?」と質問。

中村九段は「変ですよねええ~」と自虐発言。それを聞いた清水女流六段は「柔軟な発想で」とやんわり咎めつつ、「さすが受ける青春」と中村九段のキャッチフレーズで持ち上げました。

これを聞いた中村九段は「塚田さんとかにね、若い頃からバンバン攻められているうちに、私も性格がおかしくなって、受け将棋になったんですよ」と、受け将棋になった理由を述べていました。

性格診断による解説

上記で、豊島七段が▲7五歩としたとき、この歩をタダで捨てる手(ただし後手はこれを取るとその後受けに回らざるを得なくなる)に対して中村九段は「塚田さんも攻め将棋ですからね、相手の言い分聞きたくないんですよ。だからこういう手に対しては、こういう手を打ってしまうんですよね」と、塚田九段の性格をもとに、次の手を△7六歩だと予想。

中村九段は「ちょっと無理かなという気もしたんですけど。やりすぎだけど、やり過ぎぐらいが塚田将棋っていうこともありますからね・・・」と解説しました。

そんな解説の途中、実際に塚田九段が△7六歩を着手。

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中村九段は「ほらほらほら!やっちゃったよね!やるんですよ」と述べ、「良し悪しじゃないんですよ、やっちゃうんですよね!もうほんとに。自分の棋風というか、性格には逆らえないんでね。一方的に攻められる展開はいやだと。成算があるかどうかわかんないですけどね。これで一応、良し悪しはともかく塚田さんとしては自分も攻めれる形になりますね」と解説しました。

必勝か必敗か、どちらかだ

中村九段は終盤でも、塚田九段が106手目で△3二金と打った場面で「塚田君がこういう終盤に受けに回る時は、必勝か必敗かどちらかだ。これはね、だから、どっちかなぁ?」という解説をされました。

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これは、新しいカタチの形勢判断ですね。

コンピュータソフト風に言えば、対局者の性格とその指し手を元に評価値を決定するという評価関数。しかもその評価値は1つの値を表すのではなく「9999か-9999か、どちらかだ」という。

中村九段、性格診断による面白い解説ありがとうございました。

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コメント

  1. kewpiehoney より:

    マンモス!

    中村先生に「受ける青春」というキャッチフレーズがあることを初めて知りました。
    (バンチョーの師匠ということぐらいしか知りませんでした)。
    それにしても なぜに 「青春」なんでしょうね。青春ドラマがはやっていたころなんでしょうかね。

    >「塚田君がこういう終盤に受けに回る時は、必勝か必敗かどちらかだ。これはね、だから、どっちかなぁ?」という解説をされました。

    迷解説ですねえ。

    • 管理人 管理人 より:

      ま、マンモス。コメントありがとうございます。

      私も受ける青春の意味はよくわかりません。若いころなんでしょうかね。なにかにかかっているとか。

      解説が面白かったですね。頼りない(?)形勢判断もああやって言われると、満足してしまいます。
      豊島七段の指し回しについての記事に書きたい思いはあるんですが、なにせ私は低級なのでつらいところがあります。

      コメントありがとうございます。

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