第64回NHK杯決勝、森内俊之九段が行方尚史八段を下し優勝。藤井猛九段は名解説

第64回NHK杯テレビ将棋トーナメントは、2015年3月22日に決勝戦が放送され、森内俊之九段が行方尚史八段を下し優勝しました。

森内九段は5回目の決勝で3回目の優勝、行方八段は初の決勝でしたが準優勝となりました。

詳しい棋譜はNHK杯のサイトで御覧ください。

戦型は角換わりに

甲斐日向三段の公正な振り駒の結果、先手は行方尚史八段と決まりました。

戦型は流行の角換わりの相腰掛け銀に。

行方八段はここまで勝ち上がったなかで最も印象に残った対局について「2回戦の澤田真吾五段戦」をあげていました。思えば澤田戦は持将棋指し直し、準決勝では橋本崇載八段の二歩が出るなど、ドラマの多い勝ち上がりでした。

一方、森内名人は最も印象に残った対局に「準決勝の深浦康市九段戦」をあげました。この対局は、後手の森内九段があえて自玉の退路を断ち打ち歩詰めになるように打った△1二銀が出た局

なお森内九段は本トーナメントでこの決勝まで5局すべて後手番。これは珍しい。

冴え渡る藤井猛九段の解説

決勝の解説は藤井猛九段。

パタパタと早い進行で進む序盤戦に、聞き手の清水市代女流六段は「まだお互いに予想の範囲でしょうか?」と質問。藤井九段は「そうですね、(定跡を)知らないのは私だけです」と自虐解説。清水女流が「私も」と言うと、藤井九段は嬉しそうに「あれ?そうですか?」と応じました。

藤井九段は「逆に言うと早く指してもらうほうがありがたい。『ここで次の一手は?』なんて言われても解説者として答えられなくて恥ずかしいので。答える間もなく手が進むとありがたいですね」とも述べました。

森内俊之九段の反射神経を賞賛

藤井九段は、森内九段の「反射神経」がすばらしいと解説。上記の△1二銀を例にあげ「あれはなかなか30秒じゃ見えませんよ。あれをパッと発見して指すのが反射神経です。私なんか、30分、3時間考えてもわからないですから」とも述べました。

さらに森内九段については「困ったなーなんて顔してるんだけどね、実は指し手だけは正確」「森内さんの反射神経だけは、なるほどと思いながら指してます」とも述べました。

盟友、行方尚史八段を語る

藤井九段が上京した時期と、行方八段が一人暮らししていた時期が重なったということで「よく彼のアパートで将棋を指した」という2人。

藤井九段は「練習対局が始まったら(行方八段が)音楽プレーヤーをかけだして。ガンガン、ロックのね、わけわかんない、うるさいのかけるんですよ」と当時を振り返っていました。

苦しい行方尚史八段

定跡を離れたあたりから、度々考慮時間を使う行方八段。対局後の感想戦では後手から仕掛けられた44手目△3五歩あたりで「工夫がなかったですね」、62手目△2六銀不成では「指されていきなり困った」と振り返るなど、中盤の形勢は悲観的にみていたようです。

ただ、78手目△5五桂あたりでは少し紛れた模様。

最後は行方八段から詰ませに行ったものの足りず、反撃に出た森内九段の134手目△5八飛を見て投了となりました。

謎のカメラアングル

どうでもいいことかもしれませんが、決勝ではカメラアングルに工夫がありました。

開始から35分付近では両対局者の横から間近で撮っているようなアングル、47分付近では斜め上から見下ろすようなアングルでした。録画している方はご覧になってください。

清水市代女流六段は「今回また違うアングルで対局場をご覧いただいています。上からというのはなかなか」とコメントしました。

森内俊之NHK杯選手権者が誕生

森内俊之九段は3回目の優勝について、インタビューで「NHK杯はチャンスがあっても優勝できなかったので。久しぶりに優勝することができてとても嬉しいです」と、2001年度以来の優勝の喜びを語りました。

森内俊之NHK杯選手権者にとっては、名人、そして竜王のタイトルを失った年度でもありましたが、世界バックギャモン選手権で4位入賞しましたし、そして今回のNHK杯を手に入れるなど、出入りの多い1年となりました。

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コメント

  1. 匿名 より:

    カメラアングルちょくちょく変えておかないとハッシーがカメラ目線送ってくるからな

    気を付けないと

    • 管理人 管理人 より:

      コメントありがとうございます。

      新しい視点ですね。上から見下ろすアングルだとカメラ目線にならなそうです。
      ただ、決勝ではなぜか行方八段と藤井九段のトーク中に森内九段がカメラに目線を送ってるですよね・・・

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