本田宗一郎が升田幸三から段位をもらった話。1976年、SONYでの講演

2015年2月10日に放送されたNHK Eテレの番組である「先人たちの底力知恵泉(ちえいず)」は、「人がほれ込むリーダーとは 本田宗一郎・後編」というタイトルだったのですが、このなかで本田宗一郎さんがSONYで講演した時のVTRが流れました。

そして、そのVTRの中で升田幸三実力制第四代名人と本田宗一郎さんが将棋の話をしていたというエピソードがありましたので、ご紹介します。

本田宗一郎と升田幸三

一応、書いておきますが、本田宗一郎さんは自動車などのメーカーである「本田技研工業(ホンダ)」の創業者です。

1906年、静岡県生まれ、1991年没。

一方の升田幸三実力制第四代名人は、将棋の歴史上の超重要人物。にわか将棋ファンの私が説明するまでもありません。詳しくはWikipediaなどで調べてみてください。1918年、広島県生まれ、1991年没。

本田宗一郎さんのほうが升田幸三先生より12歳ほど年上になります。

本田宗一郎がSONYで講演

講演は、1976年に行われました。とても珍しいことだそうです。

将棋関連の部分だけを紹介します。カッコ内は本田宗一郎さんの言葉。

王様なしでやってみたい

「僕の碁はザルの・・・碁じゃない。あの、将棋でございます。僕は王様なしでいっぺん将棋をやってみたいと思っているんですよ。安心してやれるからね」

「王様があるためにこっちは苦労してるんですよ」

「そうすりゃ、角と飛車をしっかり守ってりゃいいんだからね」

升田幸三先生の金言とユーモア

「そのところへ、升田名人、ひよっと来て、”おう、お前のうちはうまく歩を使ってるな”と、こういう話なんです。”歩というのは素晴らしい物だよ”と。”歩というものは敵陣に行けば金になる”と」

「”これをうまく使うやつが名人だ”と、こう言ったんです」

ここまでが金言。以下ユーモア。

「その彼が、僕に三段をくれるって言うんですよ。”おまえ、本田、おまえに三段くれてやるから”と。そりゃあいいなあ、大丈夫かなと言ったら、(升田幸三先生は)”ええ、その代わり一つ条件がある”と(言った)」

「絶対に、他人とやらないという。あれを書けっていうんですよ」

おそらく他人と指さないという念書を書けと言ったのだと思います。三段の実力がないとバレてしまうため。

落語のまくらみたい

VTRでは、SONYの社員と思われる人たちがこの話に大笑いしている様子が映されていました。

番組に出演していたビビる大木さんはVTRを見て「落語のまくらみたい」と言いました。

本当にこんなことがあったのか、本田宗一郎さんのサービス精神から出た作り話なのかはわかりません。本田宗一郎さんは同じ会社経営者たちの前で道化を演じるほど、ユーモアのある方だったそうです。

本田宗一郎の棋風と実力

本田宗一郎さんの将棋の棋風については、この「先人たちの底力知恵泉 人がほれ込むリーダーとは 本田宗一郎」の前編で少しだけ紹介されています。

本田宗一郎さんの晩年の秘書だった住川忠行さんによれば、時々本田さんに「おーい」と呼ばれて「一局どうだ」と将棋を指すことがあったそうです。

住川さんは本田さんの将棋の棋風について「攻める一方の将棋で。性格がよく出た将棋です」と話し、実力については「強くて。10回やって私が1回勝てばいいほうで」と話していました。

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