郷田真隆初防衛(第65期王将戦)

はじめまして、ひろ2と申します。

早期リタイア、プアな悠々自適生活をしてます。こちらへは昨年何回かコメントを寄せ、最近はFBにかまけてご無沙汰していました。よろしくお願いいたします。

将棋歴50年(実働7年)、観る将歴50年強(指す前からテレビ観戦)、読む将歴50年弱(新聞将棋欄から雑誌・本へ、これが本業?)です。

郷田真隆

私が大ファンの棋士である。

羽生世代の一人で居飛車党、剛直流とも称される本格派。過去4回はタイトル防衛に失敗していたが、今回は渡辺明から奪取した王将位の防衛に成功した。ご存知のとおり挑戦者は羽生善治。最高の喜びであろう。

羽生世代の中では、永世位を持つ佐藤康光、森内俊之や、藤井システムと軽妙な解説で人気、竜王戦3連覇の藤井猛などの陰に隠れて目立たない感じだが、若い頃には「羽生なら1分、郷田なら30秒」とその早見えを例えられた才能の持ち主である。

順位戦など持ち時間が長い対局では(そうでなくても?)、序中盤から惜しみなく時間を使い、ときには1手3時間を超す大長考もある。

今回の王将戦

第一局は相矢倉で、先手郷田の早囲い。プロでも意味を探る感じだったが、羽生の手に郷田が意欲的な指し手で応じ、時に長考もあるゆっくりした進行の初日、封じ手前の先手6五歩の突き出しで、解説の高橋九段は心意気を買って先手やや有利の判断。

20160511-39手
(詳しい棋譜と解説は王将戦中継サイトでご覧下さい)

二日目午後、飛車を取り合って数手後には郷田優勢へと進み、その後も着実に優勢を拡げて勝利。羽生に曲線的な指し手が出なかったと感じた。

そして第二局のある局面が、今回のシリーズのハイライトと(解説を読みながら)思った。

羽生先手で角換わりから、郷田が右金を6三へ上がり、それに呼応して先手は6七金右、次の手が何と直前に上がった金を引く6二金!

20160509-38手
(詳しい棋譜と解説は王将戦中継サイトでご覧下さい)

8八玉の入場、8一飛と好形へ、羽生はここで1八香。感想戦では1手パスしたいと言っていたが、解説陣もここまでの郷田の構想を評価しており、今後の検討対象になる、角換わりの後手の有力な対策と評価していた。

将棋は直後の郷田の手順前後を羽生がうまく咎めて勝ったが、とても印象に残っている。

第一・二局を通じて、郷田の指し回し、構想が羽生に通じていると感じた。ファンの贔屓目からすれば上回っているとも。

結果は4勝2敗で郷田のタイトル戦初防衛である。

将棋の深さ

数年前、角換わりの後手番は厳しいと言われていた。

その頃、渡辺明は敢えて角換わりは後手番しか持たないと言われ、深浦康市は後手番角換わりがダメだと7六歩に8四歩と指せなくなる、矢倉もなくなると危機感を抱いて研究していたそうだ。

実際、数か月に亘って、有力棋士が誰も2手目8四歩を指さない時期があったと記憶している。

幸いにして、角換わりは主力戦法として甦っている。

そして郷田真隆は、そこに新たな可能性を提示した。解説では、角換わりでなく一手損角換わりの感覚とも書かれていた。

将棋は、1戦法であっても、そう簡単に結論が出るほど浅いゲームではないのだろう。

昔、芹沢博文(将棋指し)と藤沢秀行(碁打ち)が、それぞれが将棋と囲碁のどれだけをわかっているか紙に書いて見せ合ったそうである。

藤沢は7、芹沢は4か5。全部わかっていたら100としてである。

そして、藤沢は自分はうぬぼれているのかなと反省したとのこと。

アル中から復活して新設された最高賞金の棋聖位を連覇し、1年を4日(8日?)で暮らす男と言われていた時代のこと。

おわりに

私は、昔は四間飛車美濃囲い系ひとすじ、最近は居飛車で対抗形か矢倉模様。

大山、中原、米長、谷川の時代までは、少しはわかった気になって将棋をみていた。

今は全くわからなくなったが、棋士や戦法の背景を知りながら将棋を観る、読むは楽しい。

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コメント

  1. 匿名 より:

    良い記事でした。

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