現在の形の「電王戦」は第2期で終了。「叡王戦」は継続、「電王トーナメント」は何らかの形で継続

2017年2月22日の第2期電王戦記者発表会で発表されたことを、簡単にまとめておきます。

発表会の動画はこちらです。1時間15分ほどです。本来この動画を見るのが一番いいのですが、面倒くさい方向けの記事となっています。

対局日程やルールなどは以下の特設サイトをご覧下さい。

第2期 電王戦 | ニコニコ動画

この記事では、上記のページに書かれていないことを主に書き残しておきます。

現在のスタイルの電王戦は終了

まず、第2期電王戦PVの中で、ドワンゴの川上量生会長が「将棋の世界において、単純に将棋プログラムと人間の優劣を競うという、そういう電王戦は、佐藤天彦名人vsポナンザの、この対局をもって終了したいと思います」と発言しています。

PVの後、川上会長は「電王戦は始めたときから、将棋界だけの問題ではなくて、今の人間社会に人間とコンピューターの関係がどういうものか示すものだと思ってやってきたのですが、人間とコンピューターが同じルールで真剣勝負をするスタイルの現状の電王戦は、歴史的役割は終わったと考えて、今回で終了することに致しました」とステージ上で発言しました。

また、記者との質疑応答で川上会長は、終了の理由を「電王戦は異種格闘技で公平なルールは存在しない。人間はAIとの付き合いにおいて、人間側のルールでの比較を前提としてやるが、そもそもそういうことを考えることがきっとナンセンスで、もっと違う考え方をしなければならない。世の中を変えていくっていうことを目指していたが、現時点で、そうなっているんじゃないかなと思います。もちろん、そうなっていない部分もあって、ある多くの人は人間より人工知能の方が上だと解釈している方もいるとは思うが、まだ実はそうじゃなくて人間の方が優れている部分が多いと世の中に示したいと思っているが、それは少なくとも電王戦を続けることではないと思っている」と説明しました。

叡王戦、電王トーナメント、囲碁電王戦

他のドワンゴ主催棋戦について川上会長は「叡王戦は継続します。電王トーナメントは、電王という名前でやるかはわかりませんが、何らかの形で続けたいと思っています。囲碁は、将棋と同じような形で、囲碁電王戦をやるのは現状少し難しいと思っています」と発言しました。

第2期電王戦の先後

振り駒は、昨年アルファ碁と対局した囲碁棋士、イ・セドル九段が行いました。振り駒の結果、第1局はPONANZAが先手、第2局は佐藤天彦叡王が先手となっています。

佐藤叡王コメント。
「僕は先後どちらが最初でも大丈夫ですし、セドルさんが振り駒をする時に、すごい一生懸命振ってくださったんで。やられる側とすれば、(振り駒の身振り手振りで※)『かすかすぽーん』みたいな感じでやられてパッと出たら、結果に『ん?』みたいなこともあるんですけど。何回も振っていただいて、出していただいたんで、もう、すごい納得感があります。はい」

※「かすかす」は駒を振る動作、「ぽーん」は駒をばらまく動作。

事前練習と名人戦七番勝負

前回までと同じく、本番と同じPONANZAが佐藤天彦叡王に事前に貸し出されます。

質疑応答では、佐藤天彦叡王に対して、現段階での事前練習と名人戦七番勝負との兼ね合いについての質問がありました。佐藤天彦叡王は現名人でもあり、同時期に名人戦七番勝負も戦います。電王戦と名人戦七番勝負の日程です。

電王戦第1局 4/1(土)
名人戦第1局 4/6(木)・7(金)
名人戦第2局 4/20(木)・21(金)
名人戦第3局 5/1(月)・2(火)
名人戦第4局 5/16(火)・17(水)
電王戦第2局 5/20(土)
名人戦第5局 5/26(金)・27(土) 第4局までに決着がつかなければ
名人戦第6局 6/5(月)・6(火) 第5局までに決着がつかなければ
名人戦第7局 6/21(水)・22(木) 第6局までに決着がつかなければ

電王戦第2局のころには名人戦七番勝負が決着している可能性もあります。

佐藤叡王によるとPONANZAが貸し出されたのは1月の上旬。佐藤叡王は「現段階では長い時間の練習はできていない。短い時間設定で練習している。名人戦との兼ね合いで4月以降は日程がタイトになるので、その前までになんとかしたい」と話していました。

佐藤康光会長からの激励

質疑応答の中で、今月就任したばかりの日本将棋連盟・佐藤康光新会長から、佐藤天彦叡王に激励のコメントがありました。

佐藤会長「コンピューターとの対局、プロ棋士側もタイトルホルダーということで注目が集まっていますが、私としましては、佐藤天彦叡王にですね、期待したいとふうに。まあ、叡王ですので、エイエイ、エイエイオーということで、頑張って欲しいということで、はい、期待をしております。はい」

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コメント

  1. てんてーフリーク より:

    現役名人が出る訳だから、確かに歴史的な一戦となることからこの大会をもって終えるというのは正しい判断ですね。(三浦事件は別にしても)

    叡王戦が続くということは棋士にとっては収入元が増える訳ですから決してマイナスではないはずですし、そもそも角川会長が元奨励会員。会社の方針としても将棋界を応援してもらえることはありがたいかぎり。

    ただただ、稚拙な経営だけは避けてもらいたいと願います。

  2. 高垣昌弘 より:

    PCにチャレンジする企画として復活してほしい。
    継ぎ盤も相談も何でもアリで…。

    『人類を滅ぼすような一手』を、
    『PC が苦し紛れに繰り出した一手』に変えて欲しい。

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